「投資する時間分の価値」スタディサプリのマーケティングとは。

株式会社リクルートマーケティングパートナーズでは、1万本以上の授業動画を配信するオンライン学習サービス「スタディサプリ」においてKARTEをご利用いただいています。
今回は、「スタディサプリ」のマーケティングや今後の展望について、まなび事業本部の武石様にお話を伺いました。

LPOで会員獲得を最大化

— スタディサプリとはどのようなサービスですか

スタディサプリは、小学生、中学、高校生、そして大学受験生を対象とした、オンライン学習サービスです。

1万本以上の授業動画がスマートフォンやタブレットで場所や時間を問わず視聴でき、ユーザー一人ひとりに最適化した学習環境を提供できるのが強みのサービスです。

— 武石さんの担当領域について教えてもらえますか

スタディサプリの高校生を対象とした高校講座、大学受験講座のサービスのマーケティングを担当していました。
最近、担当範囲が広がり、小学、中学講座も含めてのマーケティングのマネージャーを担当しています。

業務の主なミッションは、スタディサプリにおける会員の獲得です。

年間で目標とする新規有料会員数に対し、その目標を達成するためにさまざまな施策を実施しています。

— スタディサプリで実施しているマーケティング施策について教えてください

サービス自体の認知としては、CMやYouTubeの動画広告、ターゲットとなる高校生の導線となる駅に掲出する交通広告などを実施しました。

「実際の授業風景」を使用したテレビCMを作り、サービスの良さを言葉で語るのではなく、質の高い授業を見てもらうということで伝えています。
参考記事:15秒間で「サービスの良さ」をどう伝えるか?スタディサプリのマスマーケ成功術とは(seleck)

そうやって、サービスを認知してサイトに来てくれるユーザーに対して、LPOツールを使って、数種類のランディングページを作り、会員登録してもらえるページ作りをしていました。

— LPOは年間を通してやっていたのでしょうか

学生向けのサービスなので、学年が変わる春が重要な時期であり、プロモーションを集中させるのも同時期です。

この時期にランディングページとしての効果を最大化したいので、この時期より前に徹底してテストをおこない、商戦期となってからはページ自体に手を加えるようなことはしていませんでした。

スタディサプリ サービスページ

KARTEのプラットフォームとしての強さに惹かれた

— そのような施策を行っていた中で、KARTEを導入しようとなった経緯を教えてください

KARTEを導入しようとしたきっかけは、既存のページ構成だけで即座にそれに対応するのは難しそうだという課題が出てくることを想定していたからです。

元々は月額980円のスタディサプリのベーシックプランだけだったのですが、9,800円の合格特訓プランや夏期・冬期講習と言ったスタディサプリLIVEというサービスも提供するようになり、いろいろなタイプのユーザーセグメントに対して、複数のサービスの説明をしないといけないという事態になりそうでした。

また、単純に会員登録をしてもらうという目的だけでなく、既存のユーザーに、苦手科目克服や、受験科目強化など、目的に沿った別のサービスを利用してもらえればとの想いがあり、ページを変えるだけでは対応が難しい状況でした。

— サービスが複雑化し、ページで説明する要素が増えたのですね

そのタイミングでちょうどKARTEも含めてウェブ接客サービスの存在を知り、サイト内でのコミュニケーションができる部分を期待して、各サービスを検討しようとなりました。

KARTEの詳細を聞くと、サイト上でのアクションだけでなく、いろいろな使い方ができそうだという期待感を持ったことを覚えています。

一例を上げると、DWHとの連携です。新規会員向けの施策だけではなく、既存会員向けにも施策が必要になったことで、我々のデータが溜まっているDWHとのサイトのアクションの連携の必要が生じました。

ユーザーのIDからDWHに溜まっているユーザー情報を認識して、そのままサイト上でシームレスにアクションできる。その使い勝手の良さがKARTE選定の決め手の一つになりました。

また、既に多くのアクションのテンプレートが用意されており、そういった面も含めての「使いやすさ」を考慮したときのKARTEのプラットフォームとしての強さに惹かれた部分もあります。

「KARTEでやったほうが早くない?」というコミュニケーション

— KARTEはどのような体制で運用されていますか

現在は、ランディングページの担当としては15名ほどの体制のチームで、その中にデザイナー、コーダー、プランナーもいます。
そのメンバー全員がKARTEアカウントを保持しており、扱う濃さの違いがありますが、何かしらの形でKARTEに関わっています。

ページの改善の観点ではかなりKARTEのことを認識するようになってきていて、「この施策、KARTEを使ってやったほうが早くない?」というようなコミュニケーションが生まれ始めています。

ページの改善施策以外の、ゼロから作り出す部分でもKARTEを活用しようという動きが出てきています。

例えば、フローティングのメニューをKARTEで出すという施策は、もともとそういったメニュー自体をテストしてみたいと思っていたものでした。

これを社内で実装するというのは少し手間がかかるので、まずはKARTEのテンプレートでテストをやってみようとなりました。その後うまく行ったら、自社で本格的に実装しようという流れです。

このようなゼロイチ的な発想や会話も出てきており、活用の幅が広がっています。

回答内容によって、プラン名を変えて無料体験を促す接客例。

『速いスピードで施策を回すぞ』という雰囲気にチーム内を変えた

— 今までの施策でうまくいった施策を教えてください

夏の合格特訓プランのプロモーションですね。
今までは春の時期のプロモーションに力を入れて、会員獲得の最大化のための施策をやっていたのですが、今年に関してはその後に夏の合格特訓プランをやることになりました。

合格特訓プランは、志望校合格に向けた年間の学習プランの提供と現役難関大学生によるコーチングがついたサービスです。志望校合格のための十分な学習時間を確保する目的で、高校3年生を含む大学受験生の申し込みを7月下旬までと限定していたため、この夏のプロモーションが彼らへの最後の訴求になりました。

このプロモーションにおいて、今までと同じようにページをガラッと変えてというやり方では間に合わないタイミングだったので、全面的にKARTEを活用してコミュニケーションを実施しました。

例えば、トップページに合格特訓プランのポップアップを出して、高校3年生への限定感を、しっかり訴求しました。

また、合格特訓プランには資料請求があります。資料請求だけで終わる人も多かったので、請求完了の画面に「申込締切まであと何日です」というカウントダウンテンプレートを活用した施策もしました。
こういった施策の積み重ねで、7月末の締め切りのタイミングで一気にお申込みをいただきました。

資料請求完了後に無料プランを案内する接客例。

この施策に関しては、KARTEのA/Bテスト機能でメッセージを出さない未実施のユーザーを一定数作り、効果検証できるようにしていたのですが、KARTEで訴求を出した人と、出さない人で申込み数に約3倍の差が出ました。

ここまで効果が出るとは思っていなかったので、やって本当によかったなと思いました。

さらにこの施策では、ユーザーが触れるバナーのクリエイティブを、7パターンぐらい検証しました。3日ほどの頻度でクリエイティブを作り変えていきました。

当初のクリエイティブと最終クリエイティブで比較すると、最終クリエイティブが当初のものより約2倍の効果が出ていました。

施策をやりながら、その期間中にPDCAを早く回すことができたのは、KARTEだからできたというのがあり、すごくよかったなと思っています。

改善を重ねた合宿特訓プランのクリエイティブの一部。

— LPOでやっているPDCAサイクルをさらに短くやって、最終的に短い期間でも結果が出たという形ですね

もちろんその時期にKARTE以外の施策もやっているのですが、KARTEがあるおかげでチーム全体が『速いスピードで施策を回す』という雰囲気に変わったという点でもよかったと思います。

例えばKARTEで先に実施して結果がよかった施策を、アプリ内の内製のネイティブポップアップにも、横展開しようという声が上がって、すぐに入稿を進めるなどスピード感が増しましたね。

カウントダウンを活用して、キャンペーンの締切を伝える接客例

投資する時間分の価値を感じてもらう

— 今後のスタディサプリの展望を教えてください

我々のサービスを検討いただくお客様には様々な目的があります。サイトを訪問するお客様がそれぞれ持っている目的に対して、案内すべき商品を見てもらえるようにするというサイト設計や施策設計をさらに追求していくべきだと思っています。

すでに我々のサービスをご存知の方は「スタディサプリ」と検索してサイトへ訪れる方が多く、その場合はスムーズに登録へ進んでいただけるように心がけることが重要です。

ただし、ご存知のような方々ばかりではなく、例えば「英語 勉強法」といったキーワードを検索して、たまたまスタディサプリのサイトへ初めて訪れた方もいらっしゃいます。

その場合は、すぐに登録を促すといった刹那的な方法を取るよりも、スタディサプリが考える「英語 勉強法」について説明したページをお見せする方が納得感があると思います。

その上で、「スタディサプリでは動画でもっと分かりやすい授業がたくさんありますよ、ぜひ体験してください」というストーリーに繋がるはずなんです。

それぞれのお客様に必要なタイミングで、必要な情報を勧められるストーリーを正しく作り、コミュニケーションを設計していきたいと考えています。

— お客様のことを正しく知るということも重要ですね

そうですね。低価格で良質なコンテンツを提供しているとはいえ、お客様にはそれを利用して日々の学習に臨んでいただく、いわば「時間を投資する決断をしていただいている」という認識を持つようにもなりました。

そう考えると、サービスの良さや使い勝手、実績をしっかりとお伝えして、お客様が内容に納得してスタディサプリを利用していただく事が必要だと考えるに至りました。

安いから使うのではなく、『自分の時間を投資する価値がある』から使ってもらえるということですね。

しっかりと内容をお伝えし、納得して使い始めてもらうことで、投資する時間分の価値を感じてもらうという循環を作っていきたいです。

— 武石さんの目指すマーケティングとは

マーケティングというと集客施策の斬新さや先進性などが脚光を浴び、注目される傾向もあると思うのですが、それだけではないと考えています。

カスタマーの課題に対して、いかにサービスの適切な提供価値をストレートに表すメッセージを届けるかだと思っています。

ただ、サービスがもたらすカスタマーへの提供価値は、必ずしも今現在そこに表出しているものだけとは限りません。

カスタマー自身がいずれ感じるかもしれないが、今はまだ課題と感じていない不満もあります。そうした時に、いかにそこに気づいてもらえるかを「種まき」していくのも、マーケティングの役割だと思っています。

現在でも、スタディサプリのサービスとして提供すべき価値を事業開発チームと共に議論したり、コンテンツのラインナップを一緒に検討したりと、サービスとしてどうあるべきかを考えて行動しています。

サービスの根幹があり、それを正しく伝える、分かりやすく伝える、興味を持ってもらえるように伝える、という部分を今後も意識的に力を入れて取り組んでいきたいですね。


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