6月12日に、KARTE Datahub(以下、Datahub)の利用ユーザーの方、これから導入を検討されている方などを対象に「KARTE Datahub Night vol.1」を開催いたしました!
KARTE Datahubに特化したMeetupは初めての開催だったのですが、当日はなんと100名近くの方々にご参加いただき、大盛況となりました。

盛りだくさんの内容を、前編、後編に分けてお届けします!

当日ご参加のキリンホールディングス株式会社さんにご協力いただき、巷で話題の「Home Tap」をご用意したこともあり、今回は会の始めに乾杯を行い、お酒を飲みながらセッションを聞くというスタイルで行いました。

今回の登壇者

  • 株式会社ストライプインターナショナルにて、データドリブンな組織づくりに携わっていらっしゃる榎本さん
  • 株式会社リクルートにて、新規事業開発を担当されている瀬沼さん
  • 株式会社リクルートキャリアにて、リクナビダイレクトを運営されている水関さん
  • 株式会社野村総合研究所・NRIデジタル株式会社にて、デジタルを活用したビジネス開発を支援されている吉田さん


事例紹介1:「KARTE」×「Arm Treasure Data eCDP」Datahub活用事例(ストライプインターナショナル)

最初の発表はストライプインターナショナルの榎本さんでした。ストライプインターナショナルは、「ライフスタイル&テクノロジーカンパニー」として、「earth music&ecology」を始めとしたファッション事業、フード/サービス事業など、多岐に渡る事業を展開しています。ストライプインターナショナルでは、自社のDMP基盤として「Arm Treasure Data eCDP」(以下、TD)を採用しており、今回の発表では、TDとDatahubを連携させた施策について紹介いただきました。


施策1:EC購入きっかけづくり

まず最初はECでの購入経験がないユーザーに対する事例です。実店舗の購買情報、ユーザーの行動情報、会員情報等のTDへ溜まったデータを用いて、実店舗では購買しているがEC上では購買していないユーザーを抽出、KARTE Datahubに連携してサイト上にクーポンを表示する施策を行いました。その結果、ゴール率を4%向上させることができました。


施策2:EC購入促進


二つ目の施策は、TDのPredictive Scoringという、機械学習を用いて予測モデルを生成する機能を活用したものです。アクションする見込みの高いユーザーを推定し、そのユーザーに対してクーポンを配信するという施策を行いました。KARTEで取得しているスコアやセグメントの情報をDatahubを介してTDへ戻すことで、TD側でそのデータを元にユーザーのスコアリングを行います。次に、そのスコアリング結果をKARTEへ再度連携することで、KARTEを通じて特定のユーザーに接客を出し分けました。一方で、予測スコアが高いほどクリック率が高いことは証明できましたが、その後のゴール率などはセグメントによって効果にばらつきが出たようです。


施策3:浴衣コンテンツ閲覧、浴衣EC購入促進

最後の施策は、浴衣を購入いただける見込みの高いユーザーに特集ページへの遷移を促す、というものになります。施策の効果を更に深掘りするために、以下のような連携を行いました。

  • KARTEで取得している接客の効果データをTDに連携
  • TD上で効果を集計
  • 集計結果をBIツールに連携


結果、次の施策に活かせるような細かい分析が可能になったとのことです。


最後に

今回は、KARTE、DMP(TD)、BI(Tableau)といった3つのツールが出てきましたが、そのツール間を相互に連携させるためにDatahubをご活用いただいておりました。榎本さんが最後に仰っていた「 KARTEを中心に、部署間でのコミュニケーションを図っていった」という言葉がとても印象的でした。榎本さん、ありがとうございました!



事例紹介2:事業検証を高速化する”基盤”づくり(リクルート)

2人目の発表はリクルートの瀬沼さんでした。リクルートの次世代事業開発室では、様々な新規プロダクトを運営し、日々高速にPDCAサイクルを回しながらプロダクトをグロースさせています。その基盤として、現在KARTEを採択していただいているのですが、その背景や具体的な活用内容、今後の展望についてご紹介いただきました。


背景

リクルートではかつて、開発、マーケティング、UI/UXなどの機能が各プロジェクトごとに搭載されており、使っているツールもバラバラでナレッジもプロジェクト間で共有されない、という状態でした。たくさんの事業をスピーディーに運営していく必要があるリクルートの新規事業開発において、そこの機能を共通化して効率を上げる、という目的でKARTEを採択いただきました。理由は主に以下の3つだそうです。

1、N1の見える化

立ち上げ始めてまだ利用ユーザーが少ない中で、1人のアーリーアダプターからいかに多くの情報を獲得するかが、新規サービスの開発においては非常に重要。ユーザー一人ひとりの行動情報をKARTEを使って確認することで、リアルなデータに基づく事業検証が行えている。

2、施策の高速化

新規事業で予算をあまり割けない中で、エンジニアのリソースをマーケティング施策に活用するのが難しい。KARTE ならプロダクトオーナーが自分自身で施策を作って配信できる。

3、Datahub

日々、KPI/事業計画をモニタリングし、PDCAサイクルを回すことが必要な新規事業開発において、事業計画から各施策に至るまでのあらゆるデータをワンソースで見れることが重要。様々なデータをDatahubに集約していくことで、上記の一貫性を担保できることに、Datahubの価値がある。


事業検証での活用事例

エリクラ」という、スキマ時間に近隣エリアで簡単に仕事が探せるサービスにおいて実際の活用事例をご紹介いただきました。


施策のファネル化

サービスの登録数、閲覧数、応募数といったデータをファネルでモニタリングする際に、Datahubを活用しています。具体的には以下の方法で実現しています。

自動化までにかかった作業時間はなんと1時間程度!一度設定さえしておけば、その後は自動でデータが集計され、日々のKPIモニタリングに役立っているようでした。


ユーザーの稼働率向上

アクティブではないユーザーに対しての施策にもDatahubを活用しています。具体的には、Datahubの「紐付けテーブル」という機能を活用して、非アクティブかつ、直近で訪問があるユーザー情報を紐付けます。そして、紐付けたユーザーをセグメント指定して、キャンペーンやアンケートといった接客を配信しているとのことです。

また、こちらも上記のファネル分析のようにダッシュボードを予め組んでおくことで、即座に結果を振り返ることができるので、PDCAサイクルを高速に回すことができているそう。


今後の展望

最後に今後の展望についてご紹介いただきました。近々エリクラのアプリ版がリリースされるとのことで、アプリでの「ユーザー行動の見える化」や「プッシュ配信の最適化」、また、Web/アプリ横断した「クロスデバイス分析」を行っていくようです。また、事業開発全体のパフォーマンス最大化に向け、Datahubをさらにご活用していきたいという声もいただきました。
瀬沼さん、発表ありがとうございました!



事例紹介3:KARTEを使った高速開発・PDCA(リクナビダイレクト)

3人目の発表はリクルートキャリアの水関さんによる、リクナビダイレクトでの活用事例についてご紹介いただきました。リクナビダイレクトは新卒・既卒者向けの求人情報サイトで、主に中小企業に利用されています。


KARTE利用の背景

KARTEを利用する背景としては、以下がありました。

  • リクナビダイレクトの社内での立ち位置
  • 新規事業としての位置づけ。高速でPDCAを回す必要がある
  • 当時の開発環境
  • 画面のUIを少し変えるのにも、企画~実現まで3か月程度リードタイムがかかる


上記背景から、高速な企画実現と検証難易度の低下のために、KARTEをご利用いただくに至りました。


当時起きていたこと

「1人でも多くの学生に、よりよい企業と出会ってほしい」という、サービスとして理想の姿がある中で、現実は「サイトに来訪はするものの、なかなか応募に繋がらない」という状態でした。この状況を更に深掘りしてみると、「サイトにログインし、企業の情報は見てくれているが、応募に繋がっていない」ということがわかりました。この事象に対してヒアリングとデータ分析を繰り返した結果、出てきた問題点が2つありました。

  • 問題1:希望条件を適切に取得できていないので精度が低い
  • 問題2:ウェブ上の行動が少なく、企業を提示できない学生がいる


この問題を解決すべく、KARTEを活用して施策を行いました。


施策1:学生の希望情報を取得して条件に合った企業を提示

まずは学生がサイトに来訪した際にアンケートを配信し、希望条件を取得するようにしました。そして、その希望条件に併せて企業を提示してあげることによって、応募率が20%向上したようです。また、従来であれば企画〜実装まで3ヶ月かかったものが、KARTEを活用することで2週間に削減され、スピーディーな施策実施も行えたとのことでした。


施策2:気になる企業を選んでもらい、選んだ企業を元に企業提示

続いて、企業10社から気になる企業を学生に選択してもらい、選択した企業を元に関連する企業を提示してあげる、という施策を行いました。こちらは従来であれは3ヶ月かかったものが、KARTEを活用することで2週間に削減され、応募率も15%向上したようです。さらに、こちらの施策の中で、学生が選択した「気になる企業」をSQLで抽出しメール配信を行うことで、従来のメールの1.5倍応募率が向上したとのことでした。


施策配信までの流れ

上記の施策をDatahubを活用してどう実現しているかについても、詳しくご説明いただきました。具体的には以下の流れで施策を実現しています。

  1. Hadoopに溜まっている類似企業のデータをDatahubにバッチ連携
  2. KARTEで取得した学生の気になる企業のデータと1. のデータをDatahub上で紐づけ
  3. 気になる企業に類似した企業をKARTEで接客として表示


まとめ

最後にまとめとして、以下のポイントを上げていただきました。

スピード感:従来なら3か月かかっていた開発をKARTEなら2週間でリリース可能

精度:リリースした施策はA/Bテストで簡単に評価可能

使いやすさ:取得した情報をDatahubから取れるので、他施策(KARTE外含む)との連携が簡単

自由度:社内のデータをDatahubに連携することで、さらに施策の幅が広がる


具体的な数値を交えて紹介いただき、参加している方も非常に参考になったのではと思います。水関さん、発表ありがとうございました!

続きは後編で!登壇資料も必見です!

後編はこちら:【登壇資料あり】KARTE Datahubで始めるマーケティングアナリティクス| KARTE Datahub Night vol.1(後編)