導入インタビュー

オフラインとオンラインを融合し、お客様と継続的なコミュニケーションを。IDOMが挑戦するデジタル時代の顧客体験

リアル空間の接客体験をデジタル空間で実現する——。 「自動車流通の改革」をミッションに掲げ、中古車の買取・販売事業『ガリバー』を中心に事業を展開する株式会社IDOM。全国に570店舗以上のガリバーの店舗を展開し、買取・販売台数ともに業界トップを誇る同社は、デジタルマーケティングに取り組んでいます。

リアル空間の接客体験をデジタル空間で実現する——。

「自動車流通の改革」をミッションに掲げ、中古車の買取・販売事業『ガリバー』を中心に事業を展開する株式会社IDOM。全国に570店舗以上のガリバーの店舗を展開し、買取・販売台数ともに業界トップを誇る同社は、デジタルマーケティングに取り組んでいます。

今回は、同社のオウンドメディア「221616.com」にてKARTEをご利用いただくなかで生まれた洞察や、オンラインとオフラインが融合する接客体験について、同社のデジタルマーケティングセクションに所属する中澤様と押田様にお話をお伺いしました。

店舗来店の50%はデジタル経由

—まずは、IDOMの事業内容について教えてください。

中澤:私たちは、「自動車流通に改革を起こすこと」をミッションとして、中古車の買取・販売サービス『ガリバー』をメインの事業にしています。

MaaSを筆頭に自動車業界で大きな変化が起きているなか、私たちも中古車の買取・販売にとどまらず、自動車流通全体を担う会社へと改革を進めており、事業の幅を広げています。

ここ3年で、自動車のサブスクリプションサービス『NOREL』や個人間のカーシェアリング『GO 2 GO』、個人で自動車を売買できる『ガリバーフリマ』など、いくつかの新規事業を展開しています。

—お二人が所属するデジタルマーケティングセクションの役割を教えてください。

中澤:私たちが所属する部署は、全社のデジタルマーケティングを担っていて、主に『ガリバー』における集客をミッションとしています。

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『ガリバー』のマーケティングは、最終的に対面の商談が受注のポイントになっています。対面の商談に至るまでのルートは、オフラインとオンラインの2つあります。オフラインでは、お客様がTVCMやチラシを見て店舗に直接ご来店いただきます。オンラインでは、弊社のオウンドメディアやアプリ、Web広告からお申し込みいただき、コンタクトセンターのアポイントメントを経て、ご来店いただいています。

現在、商談の構成比はオフライン経由、オンライン経由それぞれ50%になっています。なので、集客の半分はオンラインが担っているというのは、オフラインを中心としたリテール企業の中では珍しいと思います。

—たしかに、珍しいですね。

『ガリバー』では、中古車の販売、買取に関しては全国でトップシェアを誇っており、店舗も570店舗以上展開しています。この事業規模で、オンラインが50%となると、相当のトラフィックです。私たちは、予算規模も含めてマーケティングへの投資は国内でも高いレベルだと考えています。

オンライン経由の流入の中でも、月間約120万UUのトラフィックを持つ、オウンドメディア「221616.com」は、集客において重要な役割を果たしています。

オウンドメディアにおける集客のKPIはかなり厳しいものになっています。アポイントメントを何件獲得したのかはゴール指標ではありません。ファネルで説明すると、「サイト訪問→ネット申し込み→コンタクトセンターでのアポイントメント→店舗での商談を経て受注」という流れになっており、我々の責任数値としては、最終的にデジタルから生み出された「利益から全プロセスにかかったコストを差し引いた額」、すなわち営業利益が媒体の評価となっています。この最終的な利益が媒体の評価になっています。なので、 PL責任に近いものを持っていることになります。

オウンドメディアで利益につなげるための3つの戦略

—オウンドメディアでKGIが利益になっているのはかなり達成のハードルが高いですよね。

中澤:そうですね。オウンドメディアから生み出される最終利益を増やすのは、かなり難易度が高いです。なぜなら、コンタクトセンターのKPI、営業のKPIも含めて最終ゴールに至るメディア戦略を設計する必要があるからです。この難題をクリアするために、デジタルマーケティングセクションとして大きく3つの戦略で動いています。

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マーケティング総合企画セクション デジタルマーケティングセクション セクションリーダー 中澤 伸也様

—3つの戦略について教えてください。

中澤:1つ目はWebサイトの基礎体力を上げる戦略です。具体的にはWebサイトの表示速度の改善や情報設計の見直しなど。

2つ目は集客に関する戦略で、最終的に利益を生み出すことを目的にコンテンツSEOを強化しています。

最後に、CRO(コンバージョン率最適化)の戦略です。CROの戦略は利益に直結するため特に力を入れて取り組んでいた一方で、課題を感じていました。

—どのような課題があったのでしょうか?

中澤:これまでのCRO戦略はWebサイトのボタンやテキストリンクなどいわゆるCTAの改善を中心に行っていたのですが、モバイルのアクセスの急増に伴い従来の施策では対応できない部分が出てきました。モバイルの画面はPCの約4〜5分の1の大きさで、小さな画面上でできるコミュニケーションに限界があるためです。こうした状況下で、KARTEの導入を検討しました。

接客ツールの導入が必要不可欠に

—KARTEの導入をどのように検討されたのかを教えてください。

中澤:モバイルの限られたインターフェイスの中でコンバージョンに結びつくコンテンツを展開するためには、お客様の動きに合わせてアクションするインターフェイスを導入する必要があると考えました。そのため、接客ツールの活用が必要不可欠となり、検討した結果KARTEの導入を決めたのです。

—検討する中で、KARTEを選んだ決め手はなんだったのでしょうか。

中澤:まずは、私たちが求める機能要件を満たすツールを探し、2〜3社まで絞り込みました。いずれも必要な機能要件は満たしていましたが、運用方針の点で異なっていたのです。KARTEの場合、自社で運用はし、ノウハウは自分たちで貯めていく方針で、他社は運用まですべてお任せする方針でした。CROの業務を内製化するか外注するかの選択でしたが、戦略上CROが重要になると考え、自社にノウハウを蓄積できるKARTEを選びました。

もう1つは、プレイドの将来性です。プレイドが描く将来のビジョンや考え方に大変共感しました。

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—どのような考え方に共感していただいたのでしょう?

中澤:リアル空間の接客体験をそのままデジタル空間に持ち込む考え方です。例えば、クーポンを出すなど、Web上の接客を単なるプロモーションの手段として捉えているケースが多いのですが、それでは本当の意味で接客とは言えません。その点、プレイドはデジタルの接客体験をリアルの接客体験に近づけていく視点を持っていたので非常に好感が持てました。

—オフラインとオンラインの垣根を超えた接客体験ですね。

中澤:私のキャリアのスタートは家電量販店の店員だったので、店頭における接客体験がデジタルにおける接客体験の礎になっているんですよ。店頭では実物が見れて、お客様一人ひとりに柔軟に対応できることが強み。これらをデジタルで実現するためにはどうするかという視点は、自分の中でも大切にしています。

サービスの特徴を説明するページに滞在するユーザーに、査定相場のサービスをお知らせする接客アクション例

検証を繰り返すことでお客様のニーズを汲み取る

—KARTE導入後、どのようにご活用いただいていますか?

中澤:ユーザーセグメントに合わせたバナーの出し分けから始め、半年前からチャットに活用しています。「オープンチャット」と呼ばれるチャットで、会員登録を必要とせず、お客様が必要とする情報をその場でクイックに提供できることが特徴です。

KARTEはABテストがしやすく、細かくレポーティングできるので非常に助かっています。おかげでこの半年間でABテストのレベルが高まり、実施内容も広がりました。チャットの初回メッセージや選択肢を出し分けてABテストで検証することにより、お客様の「本当に知りたいこと」を明らかにし、顧客理解が進みました。

オープンチャットにおいて、お客様の希望を聞き出しつつ提案をするチャットの接客例

—実際にどのような発見がありましたか?

中澤:チャットとCTAを掛け合わせることで「このページに訪れたお客様は次に何を知りたいのか」など、お客様の連続的な文脈を理解することが可能になりました。

例えば、個車詳細ページに初めて訪れたお客様に対して、はじめは「何かご質問ありますか?」といったオープンクエスチョンを提示し、その下に想定される質問の選択肢を複数並べてお客様のニーズを測っていきました。その結果、「総額」に関するニーズが高いことが示されたので、今度は最初の表示を「総額がいくらか知りたいですか?」など一歩踏み込んだ質問に変えます。オープンクエスチョンを設定していた時よりも母集団は減りますが、クリック率は高くなるわけです。

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チャットの文言をお客さまのニーズに合わせて変更

その後は文言を調整したり、次に設置する質問項目を検証したりと、次にあるコンバージョンポイントに近づけていく。このように検証を繰り返すことによってお客様のニーズを汲み取り、PDCAを高速に回すことができました。例えば、個車詳細ページの改善は、1〜2週間の間で行なっていたのですが、今はその時の知見を活かして2〜3日に1回のペースで回していますね。KARTEの施策結果画面は分かりやすいので、管理画面を確認してすぐに次の施策に活かすことができます。

—その他に興味深かった事例はありますか?

押田:オリジナルキャラクター「チャクト」をチャット内のアイコンに静止画として置いた場合とアイコンに動くキャラクター(チャクト)を置いた場合、チャットの吹き出しアイコンのみ置いた場合にどれが最も押されるか検証しました。結果、「アイコンに動くキャラクター(チャクト)」を置いたときにそれ以外と比べてクリック率が2〜3倍高く出て、発話率も上がったんです。

動くキャラクターをアイコンに設置したチャットの接客アクション例

これは結構な衝撃でしたね(笑)アイコンに動きがあることで、お客様に「コミュニケーションをとっていい相手なんだ」と認識されたのではないかと考えています。

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マーケティングチーム デジタルマーケティングセクション オープンチャットユニット 押田 優哉様

オフラインとオンラインを融合し、お客様と長期的な関係性を築く

—最後に、今後長期的に実現していきたいと考える顧客体験について教えてください。

中澤:1つは、お客様と一人ひとりと継続的にコミュニケーションをとる場の設計です。私たちはWebサイトだけではなく、リアル店舗や展示即売会も「オウンドメディア」として捉えています。弊社の事業はO2O、オムニチャネルを前提にしているので、オンライン・オフラインが入り混じった形でオウンドメディアを定義しているんです。

いずれかのオウンドメディアに接触したお客様と継続的なコミュニケーションをとるためには、お客様一人ひとりにカスタマイズされた「マイページ」の機能が必要だと考えています。車をご購入いただくまでの検討期間は平均6ヶ月と非常に長く、お客様に長期的に寄り添うことが重要になります。オウンドメディアと同様に、オンラインとオフラインが融合した「マイページ」のような場を実現していきたいと考えています。

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もう1つは、コミュニケーションの高度化です。車は息が長い商品で、買い替えタイミングは約7年に1回ほど。加えてお客様自身が一人で購入する商品ではないので、セールスの場は店頭における商談になります。店頭販売型の商品として、コミュニケーションをいかにデジタル化、科学化していくかが重要になってきます。この点については、今後もチャットを使って知見を貯めていきたいと考えています。

最後に、マーケティングの機能自体の転換にも取り組んでいきたいと思います。プロモーションはあくまでマーケティングの一機能でしかありません。マーケティングでやるべきことは、ユーザーインサイトを発見し、バリュープロポジションを構築し、バリュープロポジションを恒常的に提供するプロセスを設計すること。そのためには、デジタルマーケティングセクションの役割が大きく、開発などにも踏み込んでいく形になっていきます。

先程申し上げた「マイページ」は、ナーチャリングの役割を果たしますが、事業全体の観点でいうと、購入後が極めて重要です。買い換えるまでの間、マーケティングで継続的に顧客とのコミュニケーションを図る方法はほぼ存在しません。その間、マーケティングによってお客様との関係を継続する方法はありません。考えなければならないのはサービス開発なんです。サービスでお客様との接点を増やしていく必要がある。

例えば、新しく発表した「Go 2 Go」というカーシェアリングのサービスがありますが、このサービスは新しいマーケットを作るだけではなく、車購入後の関係性継続に効いてきます。つまり、ガリバーで中古車をご購入いただいたお客様が、Go 2 Goにオーナーとして登録し、サービスを利用する。このサービスがあるからこそ、ユーザーと接点を保ち続けることができる、そんな状態を作っていけたらと考えています。

—ありがとうございました。

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