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顧客を深く理解し、カスタマーサポートの満足度向上と効率化を目指す。So-netの「CXとEX」への取り組み 

顧客を深く理解し、カスタマーサポートの満足度向上と効率化を目指す。So-netの「CXとEX」への取り組み 

5th Nov, 2020

永吉 亮史

永吉 亮史

ながよし・あきふみ

ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社 カスタマーコミュニケーション部門 会員コミュニケーション部 CXデザイン課 サポートWEBチーム

2005年入社。WEBサービスの立ち上げやSo-netポータルサイトの企画・運営を経て、データマネジメント部署の立ち上げに参画。リサーチやデータ解析による顧客分析を担当する。2018年より現部署に異動し、WEBとデータ解析の経験を活かし、サポートチャネル最適化とエンゲージメント向上を目的としたサポートメディアの運営に従事。
下村 勇介

下村 勇介

しもむら・ゆうすけ

株式会社BEDORE 代表取締役

アクセンチュア株式会社でキャリアスタートし、主に金融機関向けのデータサイエティスト業務に従事し、機械学習モデル構築/運用などを行う。その後、複数のAIスタートアップに関わったのち、2015年よりPKSHA Technologyに参画。自然言語処理部門の責任者として、対話エンジン「BEDORE」やNLPソリューション事業開発をリードする。

企業がカスタマーサポート(以下、CS)において優れた体験を届けるには、顧客一人ひとりの困りごとに寄り添うとともに、それらを素早く解決する必要があります。

しかし近年、CSにおいて顧客満足度と業務効率化を両立するのは、ますます難しくなっています。チャットやLINEなど、電話以外の問い合わせチャネルが増え、CS業務は増加かつ複雑化。さらに離職率も高止まりしており、業務を担う人材も不足しがちです。

CSにおける顧客体験を向上させるには、CXだけでなく、従業員体験にもアプローチする必要があるでしょう。

2020年9月17日に株式会社BEDOREと株式会社プレイドが共催したセミナー「『CXとEX』を実現するカスタマーサポートのDXとは」では、ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社(以下、ソニーネットワークコミュニケーションズ)の永吉亮史氏が登壇。サポートサイトにおいてデータやデジタル活用を進め、CXとEXにアプローチした事例を紹介いただきました。

従業員の負担を減らして“より顧客と向き合う”CS対応へ

永吉氏は2018年よりカスタマーコミュニケーション部門にて、So-netを含む各サービスのサポートサイトの運営を担っています。もともとSo-netのポータルサイトにてリサーチやデータ分析を担当していスキルを活かし、異動後はサポートサイトを訪れる顧客の行動データから、ニーズや課題を探っていきました。

永吉氏が顧客の行動を見ていて気づいたのは「サイトを訪れた後、再び電話で問い合わせている顧客の多さ」でした。

永吉氏「せっかくサポートサイトを訪れてくださったのに、問題解決に必要な情報を得られなかったり、あるいはLINEやチャットなど他の問い合わせ方法を知らなかったりして、電話をかけざるを得なくなっている状況が生まれていました。

また、チャットなどで問い合わせてくださっても、チャットと電話のデータが紐いていないために、顧客は何度も同じことを説明しなければいけません。これは、お客様にとっても、あるいは電話の問い合わせに対応する担当者にとっても、良い状態ではないと思っていました」

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本来、問い合わせをせずとも問題を解決できる状態が、顧客にとっても、CSにとっても理想的なはずです。永吉氏はサポートサイトで必要な情報を得られていない、あるいは適切なチャネルにたどり着けていない顧客に対して、どのようなコミュニケーションを図るべきか、検討を進めていきます。

永吉氏「サイトを訪れたお客様の状況や課題に応じて、必要な情報や問い合わせチャネルは異なります。なので、自己解決に役立つ情報が得られ、解決できなければチャットやLINE、電話での問い合わせへスムーズに案内してもらえる体験を実現したいと考えました。

そうすれば、電話以外の方法で問題を解決するお客様が増え、電話での問い合わせ数も抑え、担当者の負担を減らせます。負担が減った分、より迅速に問い合わせに対応したり、手厚いサポートを必要としているお客様に丁寧に向き合える。結果的に、顧客満足度の向上にもポジティブに影響するはずだと思っていました」

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顧客に最適な情報やチャネルを案内できれば、業務効率化が見込めるだけでなく、顧客満足度も高められる。永吉氏は、従業員体験と顧客体験のつながりを意識しながら、サポートサイトの改善に向けた方針を定めていきました。

KARTE×BEDOREで顧客に合わせた“話しかけ”を効率化

CSの負担を下げながら、顧客に合わせた対応を実現するため、永吉氏はSo-Netのサポートサイトに「BEDORE Conversation」と「KARTE」を導入しました。

BEDORE Conversationは話し言葉に高い精度で自動回答する対話エンジンで、人間がヒトにしかできない業務にフォーカスできる環境を実現します。KARTEはWebサイトやアプリでの顧客行動をリアルタイムに分析し、プッシュ通知やチャットで最適なコミュニケーションを図れるCXプラットフォームです。

両ツールは連携可能で、KARTEで顧客の属性や課題への理解を深め、BEDORE Conversationでそれらに沿った内容やタイミングでのコミュニケーションを自動化で行えます。

例えば、契約前の顧客がサイトの見積もり画面を繰り返し見ているときに、「申し込みでお悩みですか?」とチャットで話しかけ、必要に応じて電話で案内をする。契約したばかりの顧客には、スムーズな利用を支援するFAQページを提案したり、細かい質問にはチャットボットで回答するなど、顧客のフェーズに合わせた支援も可能です。

KARTEとBEDORE Conversationの連携によって、顧客に寄り添う体験による満足度向上と、データ活用や自動化による業務効率化の両方にアプローチできるのです。

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実際にSo-Netのサポートサイトでは、どのようにKARTEとBEDORE Conversationを活用しているのでしょうか。永吉氏は、とくに成果につながった施策を紹介してくださいました。

永吉氏「KARTEを使って、『FAQページを閲覧してから40秒以内に問い合わせページを訪れたお客様』をサイトをあまり見ずにお問い合わせしているユーザーと判断。そのユーザーに絞り、BEDORE Conversationで設置したチャットボットで話しかける施策を行いました。問い合わせページのトピックやお客様の回答に応じて、適切なFAQページや、他の問い合わせチャネルを案内し、解決をサポートしています。

その結果、架電数を17%減らすことができました。以前よりも、顧客の状況や課題に合わせ、適切な情報やサポートを案内できるようになったのではと手応えを感じています。もちろん、電話による問い合わせが減ったことによって業務が効率化し、担当者の負担も削減できました」

参考:AIチャットボットBEDOREと連携。適切なタイミングでの訴求により架電数を17%削減

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データから顧客を深く知り、EXとCXにアプローチする

KARTEとBEDOREを活用して業務効率化と顧客満足度向上に取り組み、一定の成果を感じている永吉氏。施策のための仮説を立てる際は、コンタクトセンターに集まった顧客の声と、「KARTE Live」のデータをよく参考にしているそうです。

永吉氏「コンタクトセンターには月間約10万件の問い合わせが届きます。生の声は、困りごとを見つけ、改善につなげるための『宝』です。定期的に1、2日がかりでヒアリングを行っています。

同時に、そこで得た気づきを実際のデータをもとに確認することも大切にしています。そのために、サイトでの顧客行動を動画で見られる『KARTE Live』は、大変役に立っています。実際の行動から、顧客がどこで情報を探すのに戸惑ったのかなどを確認できるので、より精度の高い仮説を立てられると感じています。今後も顧客の声をしっかりすくい上げ、改善につなげていきたいです」

「顧客の声をすくい上げていきたい」という言葉を受け、株式会社BEDOREの代表取締役 下村勇介氏は、顧客の声をデータとして集めることで「実店舗でお客様と会話をするような体験」を実現していきたいと展望を語りました。

下村氏「実店舗だとお互いの姿が見えていますから、店員さん側もお客様の様子を見て話しかけやすいし、お客様も店員さん側に些細な質問でも声をかけやすいと思うんです。

一方、オンラインではお客様が黙って離脱したとして、離脱数という数値で把握できても、なぜいなくなったのか、何に困っているのか聞く機会は得づらかったかと思います。

ただ、今後はチャットなどでコミュニケーションをする機会が増え、どのような会話をしたのか、それについてどのような反応があったのかといった情報が集まっていく。そうなると、『きっとお客様はこういうことに困っているはず』と、より精度高く推測できるようになると思います。

これは5年後、10年後の話かもしれませんが、会話のログから顧客の困りごとを先回りして把握し、話しかけるといったこともできるのではと思います」

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データから顧客を深く理解し、一人ひとりに合わせた体験を届けることで、業務効率化と顧客満足度にアプローチした永吉氏。カスタマーサポートのCXを高めるためにも、より顔の見える「人対人」のCSを実現するためにも、データやデジタル活用といったDX、業務効率化を含むEXの取り組みは、欠かせないと言えそうです。

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