大切なのは、それが「FUN」かどうか?CHUMSがユーザーと創る、“楽しい”から始まる顧客体験

商品を作るとき、サイトを改善するとき、企画を考えるとき、何をするにしても、それがみんなにとって「FUN(楽しい)」かどうかを大切にしています——。 株式会社ランドウェルは、「楽しいアウトドアライフを多くの方々が体験できるように、ユニークで信頼性の高い商品・サービスを提供する」をミッションに掲げるアウトドアブランド「CHUMS(チャムス)」のECサイトにて、KARTEをご利用いただいています。

商品を作るとき、サイトを改善するとき、企画を考えるとき、何をするにしても、それがみんなにとって「FUN(楽しい)」かどうかを大切にしています——。
株式会社ランドウェルは、「楽しいアウトドアライフを多くの方々が体験できるように、ユニークで信頼性の高い商品・サービスを提供する」をミッションに掲げるアウトドアブランド「CHUMS(チャムス)」のECサイトにて、KARTEをご利用いただいています。
今回は、KARTEを活用するなかで見えてきた、ユーザーと一緒に創るブランド体験についてお話をお伺いしました。

Webの記事コンテンツが、ユーザーに届いているか不安だった

—ランドウェルの事業内容について教えてください。
1983年にアメリカのユタ州で誕生したアウトドアブランドCHUMSの輸入総代理店の業務に始まり、同ブランドの商品企画や製造、販売を行なっています。現在は、東京、大阪、千葉で計3店舗の直営店を構えており、ECサイトの運営もしています。

—社内にてどのような役割を担当されていますか?
主にECサイトの運用全般です。KARTEを通じたオンラインでのユーザーとのコミュニケーションはもちろん、週2回会員に配信するメルマガや、公式サイトに掲載する記事コンテンツの制作なども担当しています。直近では、夏フェスの開催に向けたファッションコーディネートや、今季おすすめのアイテムを特集として紹介しました。

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—記事コンテンツを拝見しましたが、サムネイルのデザインや更新頻度、特集内容からかなり力を入れているように感じました。
2018年12月のサイトリニューアルに合わせて、検索経由の流入やサイト内検索の強化など、本腰を入れて自社のECサイトを改善していこうと動き出しました。その一環として記事コンテンツの充実にも力を入れ始めました。会員に配信するメルマガの登録率や開封率は順調だったのですが、非会員であるライトユーザーにもCHUMSが発信するコンテンツを届けることで、ブランドへの関心や理解を深めて欲しかったんです。

—ブランド発信のコンテンツを、Web上でもユーザーに届けたい思いがあったんですね。
はい。ただ、記事コンテンツがユーザーにきちんと届いているか不安だったんです。また、「サイトを訪れた一人ひとりに適した提案や接客ができているのか」という不安も抱くようにもなり……。ただ、その時点では課題がぼんやりとしか見えていなかったので、サイト改善のアクションを起こそうにも、具体的に何をすればいいのか分からなかったんです。KARTEに出会ったのは、そんなときでした。

KARTEで小さなトライを積み重ね、課題の明確化に挑む

—KARTEを知ったのはどういったきっかけだったのでしょうか?
サイト改善の情報収集として、マーケティング関連のイベントに参加していたときに、プレイド社の代表である倉橋さんが登壇されていたのがきっかけです。昨今のAI市場の活況を、ユーザーの立ち位置から冷静に語る姿に共感したのを覚えています。その後、プレイド社のブースを訪れ、KARTEの説明を受けるなかで、サービスへの期待値が上がっていきました。

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—具体的にどんな部分に期待を感じたのでしょうか?
Web上におけるユーザーの動きをリアルタイムで確認でき、ポップアップ表示におけるタイミングやターゲットの選定、アンケート機能、ABテスト……様々なことが一つのツールで実施できることに魅力を感じました。先ほどお話したように、サイト改善における課題が明確ではない状況だったので、KARTEで小さなトライを積み重ねていくなかで、自分たちが抱えている問題が浮き彫りになるんじゃないかと思ったんです。

—課題を明確にし、成果を得るためにも、まずはKARTEでアクションを重ねていく必要があると。
そうですね。私たち自身も自社サイトを運用するなかで、「ここが使いづらい」「もっとこうしたい」と思うことはいくつかあったので、その実現をKARTEにサポートしてもらえたらなと思いました。

KARTEから得たユーザーの傾向を、サイト改善のヒントに

—KARTEを導入され、どのような体制で運用されているのでしょうか?
私がメインでKARTEを運用し、もう一人がサポート的に動いてくれています。数字のチェックや新規施策の検討など、毎日1時間くらいは触ってるかな。実際に手を動かすのは2人ですが、周りのメンバーもKARTEを通じた施策の中身を考えてくれていますよ。
例えば、カスタマー窓口の担当者からは「お客様からのお問い合わせが増えているので、こういった内容を分かりやすく表示させたい」と相談されたり、MD(マーチャンダイザー)から「今季オススメのこの商品を打ち出したい!」とお願いされたり、各方面から毎日要望を聞いています。

—ユーザーへのご案内に、ポップアップを積極的に活用されているんですね。
そうですね。特にユーザーからよく問い合わせが来る、配送遅延や商品の注意書き、振込関連の情報を表示するようになってからは、ユーザーからの問い合わせ件数が一気に減少しました。KARTEを導入する前は多いときで月20件ほどあったのですが、現在は1〜2件に収まっています。
ユーザーに「分からない」というフラストレーションがたまらないように、事前にカバーできているのは嬉しいですし、以前は一件ずつメールや電話で対応していたことをスピーディに解決できるようになったこともありがたいですね。

最近購入されたお客様に、マイページへご案内する接客イメージ。サイトに馴染むように、デザインにもこだわっている。

また、ポップアップのABテストを実施することで、ユーザーの好みを把握するためにも役立てています。

—詳しく教えてください。
例えば、記事コンテンツを公開する際にはポップアップのサムネイルを5パターンほど用意し、KARTEでクリック率を比較して、反応が良いものを積極的に掲載する。何度かそれを繰り返すうちに、弊社の場合は、モデルを起用したクリエイティブよりも商品単体をメインにしたクリエイティブのほうが、ユーザーからの反応が伸びる傾向にあると気づきました。

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それぞれのクリック率は、平均的に商品単体が3%、モデルを起用したものが2%ですね。またInstagramのエンゲージメントを見ても、4000いいね以上がついているほとんどの投稿写真が商品の物撮りです。

—アパレルのサイトだと、モデルを起用し、デザインの派手なクリエイティブのほうが伸びるイメージがあります。
私も当初はそう思っていたので、意外でしたね。CHUMSのユーザーは、シンプルに商品を見せるほうが好きなんだと気づいてからは、ポップアップのバナーデザインも飾りすぎないように意識しています。
また、ECサイトのトップページに数秒単位で商品の画像が入れ替わるコーナーを作ったのですが、この仕組みもユーザーが商品単体の写真を好むという結果に基づいて考えました。KARTEの施策結果から得たユーザーの傾向を、サイト改善のヒントとして役立てているんです。

トップページでは、商品の画像が数秒ごとに切り替わるコーナーを設けている

アンケートの自由記述欄に溢れる、コアなファンからの愛

—種本様のお話を聞いていると、ユーザーと二人三脚でサイトの改善を行なっている印象を受けます。
サイト改善もそうですし、商品のデザインもユーザーの意見をよく取り入れます。今年の3月頃には新しく発売するキャンプテントのデザインに関するアンケートをKARTEで実施しました。色や柄のパターンをいくつか提示して、「どのデザインが好きですか?」と意見を募ったり、自由記述欄も設けたんです。

キャンプテントのデザインに関するアンケート(イメージ)

—商品デザインの「答え合わせ」をユーザーと行なった?
まさにその通りです。嬉しかったのは、自由記述欄にブランドに対する想いや意見を、長文で回答してくださるユーザーがたくさんいらっしゃったこと。これまでにも何度かアンケートを実施してきましたが、CHUMSのユーザーはアンケートに対して丁寧に回答してくださる方が非常に多いんです。こんなに嬉しいことはないですよね。

—コアなファンの方が多いから、思いを込めてくださるのかもしれませんね。
正直、厳しいご意見ももっとあるのかなと思っていたのですが、ありがたいことにどのユーザーもすごくCHUMSを好きでいてくれるんですよね。「すごい好きだから、考えちゃいました」って意見をもらうんです。それを聞くと、僕たちもやりがいを感じますし、ちゃんとKARTEを通した接客を見てくれているんだなと。
たくさん寄せられた意見のなかでも「今のままのCHUMSが好きです」というコメントは、一番印象的でしたね。他のブランドにはない、ありのままのCHUMSを好きでいてくれる。そう感じられてとても嬉しかったです。

—他にはどのような施策を行っていますか?
プレイドの担当さんからサイトの指定した場所にバナーを配置する機能(埋め込みテンプレート)があると聞いて、早速試してみています。今はスマホのトップページで特集コンテンツへの誘導に使っています。

KARTEでサイト内に画像を埋め込み配信したイメージ。左端は、何も埋め込まれていない通常のウェブサイト。

みんなにとって「FUN(楽しい)」な顧客体験の実現を目指す

—今後、どのようなサイト体験をユーザーに提供していきたいですか?
CHUMSは商品のカテゴリが多いので、サイトを訪問したユーザーがどんなカテゴリの何を求めているのかまで把握し、それに応じた顧客体験の設計をWeb上で実現していきたいです。そのなかでも“遊び心”を忘れずに取り入れていきたい。例えば、ブランドキャラクターであるブービーバードをサイト内のどこかに隠して「ブービーを探せ!」といった企画を用意するなど、小さなエンターテイメントの提供もやっていきたいです。

—“楽しさ”のある購買体験の実現ですね。
楽しさがあり、かつストレスフリーな購買体験を提供していきたいです。少数メンバーでブランドを運営していますが、それを言い訳にはしたくない。商品を購入する前はもちろん、購入後の返品・交換のフォローや納品書の記載内容に至るまで、ユーザーに寄り添うブランドでありたいです。

—2013年からスタートしたファン感謝祭「CHUMS CAMP(チャムスキャンプ)」など、ECや店舗に留まらない顧客体験の実現にも力を入れていくのでしょうか?
そのつもりです。「CHUMS CAMP」も、音楽ライブや大道芸を披露したり、「チャムリンピック」と称したアクティビティの開催やウォータースライダーの設置を行うなど、年々コンテンツを増やしています。どこでも、何をするにしても、それがみんなにとって「FUN(楽しい)」でなければ意味がありませんからね。CHUMSに触れるユーザーには、これからも第一に“楽しさ”を提供していきたいです。

—ありがとうございました。

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