導入インタビュー

SBI証券の挑戦!今この瞬間、顧客が欲しい情報は!?

ネット上の顧客体験は、さらに進化を続けている。従来、サイト上では、多くの訪問者の行動を数値として捉えて、全体の傾向をつかむことが多かった。しかし、現在では、これまでの行動や会員情報などを組み合わせて、個々の人が本当に求めているものを捉えることが可能になりつつあるのだ。

ネット上の顧客体験は、さらに進化を続けている。従来、サイト上では、多くの訪問者の行動を数値として捉えて、全体の傾向をつかむことが多かった。

しかし、現在では、これまでの行動や会員情報などを組み合わせて、個々の人が本当に求めているものを捉えることが可能になりつつあるのだ。

これは、株式投資や投資信託などを手掛けるオンライン証券も例外ではない。証券総合口座数440万超というネット証券No.1※の実績を持つSBI証券は、株式会社プレイドが提供するCX(顧客体験)プラットフォーム「KARTE」を導入することで、お客様の志向や行動に合わせて、タイムリーに役立つ情報を提供できる体制を整えた。

その結果、収益にも貢献できる成果を上げると共に、どのような志向・特性のお客様に、どのような行動を促すのか、商品担当者とのコミュニケーションも改善してきたという。

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SBI証券のサイトでは、お客様の志向や行動に合わせて、タイムリーに役立つ情報を提供

ネット証券トップのSBI証券が抱えていた課題

現在、SBI証券には、440万を超える口座が開設されており、国内のネット証券ではNo.1※となっている。最近は、NISAやiDeCoといった初心者向け制度が好調で、NISAに関しては口座開設数がネット証券で1位※。iDeCoでは業界で1位※となっているという。

「当社のデジタルマーケティングでは、膨大な商品情報をきちんと整理して、お客様に合った情報をしっかり提供していくことが課題になっていました」

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SBI証券 マーケティング部デジタルマーケティング室長 田中大二氏

このように説明してくれたのは、SBI証券 マーケティング部デジタルマーケティング室長である、田中大二氏である。

「サイトを訪れるお客様が膨大にいるため、毎日のアクセス数も膨大になります。取引の量も多く、トランザクションデータも膨大なものになります。

当然ですが、サイトに来る目的は、お客様一人ひとり違います。取引に来ている人もいれば、情報収集に来ている人もいます。年収や資産といった条件も異なりますし、趣味嗜好も違います。リスクを取る取らないといった志向も違っています。そのために、アクセスしてきた数値で全体の傾向は把握できても、個々のお客様にきちん対応していくことが、どうしても難しくなっていました。

私どものもう一つの特徴は、取り扱う商品ラインナップが非常に多いという点です。サイト上で、情報を効果的に発信するスペースは限られているため、どうしても商品ごとにスペースの取り合いになっていました」(田中氏)

膨大なお客様がいる中で、大量の商品情報を適切に提供することは、人手だけでは難しい。アクセス解析ツールを利用しても、多くの訪問者の行動を数値として捉えて、全体の傾向をつかむだけでは、個々のお客様に合わせた接客にはならないだろう。

お客様の心の動きを捉えて、口座開設率を約20%向上

2018年2月、SBI証券は、プロモーションやサイトの運営などを手掛けるデジタルマーケティング室を設けた。そして、よりパーソナライズされた情報提供を可能にする環境の構築を目指した。そこで導入したのが、株式会社プレイドが提供するCX(顧客体験)プラットフォーム「KARTE」である。KARTEを利用することで、お客様の志向や行動に合わせて、タイムリーに役立つ情報を提供できるようになったのだ。

利用の詳細を、デジタルマーケティング室の主任である村上恭介氏が説明してくれた。

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SBI証券 マーケティング部デジタルマーケティング室 主任 村上恭介氏

「導入初期に、口座開設フォームで試してみました。お客様が口座開設により特典をもらえるキャンペーンを実施していたので、このキャンペーンのバナーをお客様の行動に合わせてポップアップさせてみました」(村上氏)

"お客様が口座申し込みに興味を持つ"といった心の動きは、1つひとつの行動に現れる。KARTEでは、『来訪何回目か』『特定のページを見ているか』『ページをスクロールして、どこまで読んだか』といった条件を組み合わせることで、このようなお客様の心の動きを把握する。そして、いくつかの組み合わせを試したり、細かくチューニングしたりすることで、実際に口座開設フォームへの流入を増加できたのだ。

「次に、コールセンターと連携して、有人のチャットサービスを開設しました。口座開設フォームのところで、何か困っていそうなお客様の行動を捉えて、チャットウィンドウを表示させることにしました」(村上氏)

申し込みフォームに6割ほど入力したお客様は、ある程度の熱意を持っているといえるが、そのタイミングで別ページに移動してしまっては、戻ってこない可能性も高い。そういった心が動くタイミングで、"困っていることはございませんか"という感じで、チャットウィンドウを表示したのだ。そうすれば、お客様も助かるだろうし、口座開設フォームからの離脱も防ぐことができる。リアルな店舗であれば当たり前の接客を実現できるのだ。その結果、こちらでも、チャット経由での口座開設率を実際に向上できた。

KARTEを本格導入した後では自社の顧客情報を統合し、さらに効果を上げることができたという。

「お客様について私どもが持っているデータと、お客様の行動履歴を掛け合わせて、お客様の志向や心の動きに合わせて、情報を出し分けできるというところが、KARTEの一番優れている点だと思います。たとえば、株をお持ちで紹介したいサービスの利用がないお客様にだけ、ピンポイントでそのサービスを紹介できるようになりました。」(田中氏)

誰もが直感的に使えて、素早い仮説検証ができる

「KARTEは、とても直観的に使えるツールです。最初から、いくつかテンプレートが用意してあるので、そこに表示するテキストなどを入力していくだけで利用できます。会員情報のセグメンテーションも、ルール付けをしておくだけで実現できます。

さらに、A/Bテストも簡単に実行できます。私どもは、KARTEの導入前から、A/Bテストに取り組んできましたが、どうしても時間がかかりますし、工数が多くかかります。KARTEの場合は、それをぎゅっと短縮してサイクルを回すことができます。テストの結果も、KARTE上で有意差があると表示されるので、非常に役立ちます。

使い始める時の研修も2時間ほどで基本的な設定を理解できます。他のスタッフも使い始めましたが、1-2週間でコンテンツを出すところまで操作できるようになりました。コーディングができるなら、さらに手の込んだこともできる柔軟性を備えています。

KARTEでは、バナーやチャットウィンドウなどの出現頻度も細かく設定できます。日々たくさんのお客様にご利用いただくので、チャットウィンドウをすべてのお客様に表示させると、コールセンターで十分に対応できないかもしれませんが、口座開設時などシーンを限定して少しずつ出現頻度を調整していきました。

チャットを有人で運用してみて分かったことですが、定型的な質問が多くありました。そこで7月から、より多くのお客様対応を高速に行うためにも、一部にチャットボットを導入して有人チャットと使い分けています」(村上氏)

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直観的に操作できるKARTEのダッシュボード

セグメントごとの顧客像が意識できるようになり、社内の情報共有も改善

「KARTEを使うことで、社内でも、お客様のことを具体的にイメージする機会が増えてきました。チャットのおかげで、お客様の生の声を聴けるようになりました。チャットに対応しているコールセンターでは、どういう会員の方が、どういうページを見てきたのか把握した上で、より的確なコミュニケーションを取れるようになっています。

商品の担当者からも、"KARTEで、こういうことができないか"と相談を受けることが増えました。

以前は、"この場所にこのバナーを出したい"と場所取りが中心だったのですが、"こういうセグメントにこうメッセージを出したら、こう響くのではないか"といったマーケティング的な視点を持った具体的なコミュニケーションに変わってきました。結果についても、セグメントを軸にして定量的に共有できるようになりました」(村上氏)

今後、SBI証券の顧客体験に取って、KARTEはどのような存在になっていくだろうか。

「KARTEは、私どもにとって無くてはならないツールになりつつあります。正直、競合企業には使ってほしくないと思うくらいです。

今後は、さらにKARTEを使える人を増やしていきたいと考えています。KARTEに取り組めるスタッフが増えれば、お客様にとって役立つアクションをもっとご用意できるでしょう。

将来、お客様が好きな時に、好きなチャネルで、欲しい商品や必要なサービスの情報を得られるようになるのが、理想だと思います。その時、KARTEを重要なパーツにして、セグメントをさらに精緻にしていきたいと思います。

一般的に世の中は、モノ消費からコト消費へと変化していると言われています。金融サービスでも、お客様のライフプランに沿って、株式や投資信託、その他金融商品など資産形成における選択肢を、タイムリーで適切に提案できるサービスを目指していければと思います」(田中氏)

※2018年9月末現在、各社公表資料等より、SBI証券調べ

(CNET Japanに2019年3月31日に掲載された記事を転載しています)

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