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プロダクトインタビュー|高品質SMS導入で目指す、より良い顧客体験とは

KARTEには、サイトを離れてしまったエンドユーザーとコミュニケーションを取る「KARTE Talk」という機能があります。 この機能を使えば、シチュエーションごとに最適なサービスを選んで、メールやLINEなど、エンドユーザーが普段使っているアプリやサービスを通じて会話をすることができます。 今回は、12月7日にリニューアルしたKARTE TalkのSMS配信機能について、開発を担当した橋谷のインタビューをお送りします。

KARTEには、サイトを離れてしまったエンドユーザーとコミュニケーションを取る「KARTE Talk」という機能があります。

この機能を使えば、シチュエーションごとに最適なサービスを選んで、メールやLINEなど、エンドユーザーが普段使っているアプリやサービスを通じて会話をすることができます。

今回は、12月7日にリニューアルしたKARTE TalkのSMS配信機能について、開発を担当した橋谷のインタビューをお送りします。

インタビュイー:橋谷潤子さん(プロダクトアクセラレーター)

新卒でNTTコミュニケーションズ(株)へ入社。約10年に渡り、SIerで法人アカウント営業やSaaSプロダクト営業、金融SEを経験。スタートアップに興味があり、クラウドワークスを経て、2017年にプレイドに入社。
プレイドでは、KARTEプラグインのリリースや、ユーザーダッシュボードのプロダクトオーナーを担当。現在は、カスタマーサクセスをミッションにプロダクト改善を考えている。

KARTE TalkのSMSにTwilioの高品質SMSを採用

ー今回のKARTE TalkのSMS配信機能のリニューアルについて教えてください。

橋谷:KARTE Talkは、接客サービスの形でメールやSMSのキャンペーン配信ができるのですが、その裏側に使うプラグインとして、今回Twilioの高品質SMSを採用しました。

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KARTE Talkの配信画面イメージ

Twilioの高品質SMSは、国内直収接続(国内携帯キャリアと直接接続しメッセージを送信する方法)でSMSの配信ができます。Twilioはグローバルで成長を遂げている企業として有名なので、KARTEとしては当然採用したかったんですが、これまでは国際網接続(海外の回線網を経由して日本の携帯電話にメッセージを送信する方法)のSMSしかなかったため、採用できませんでした。

今年の4月に国内直収のサービスが出たので、対応できるようにしよう、という話は社内でも出ていて。クライアントからも要望をいただいたため、開発をスタートしました。

KARTEを通して海外の良いサービスを日本のお客様にも使って欲しい

ー今回の機能リリースでは、Twilioの影響が大きかったんですね。
橋谷:そうですね。開発に関わったエンジニアも含めて、Twilioにかける思いが強かったんです。Twilioは開発者がリードして成長し、開発者向けに最適化されたサービスです。オープン化されたAPIで連携開発がしやすい点がプレイドの思想にもぴったりで、エンジニア陣が「Twilioがいい」と情報を持ってきてくれました。

ーエンジニアのみなさんイチオシだったんですね。

橋谷:イチオシでしたね。KARTEでは海外のプロダクトやサービスでも、良いものはどんどん積極的に使ってるんですよ。

ーそれはなぜなんでしょうか?
橋谷:KARTEはプラグインで海外の良いサービスを繋いで、お客様に使っていただくこともできるので。

以前、私はクラウドベースのメール配信サービス「SendGrid」をKARTEに導入する役割も担当したのですが、その際は本国へ問い合わせる必要もありました。本国に問い合わせが必要なサービスだと、便利なものでも日本の企業様はなかなか手を出せませんよね。それが、KARTEを通じてなら使っていただくこともできます。

Twilioのような良いサービスであれば、ぜひ利用できるように対応したいと思っていました。

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ユーザーに確実に届けたい、迷惑にならないお知らせにはSMSを

ー 新しいKARTE TalkのSMS配信機能の、想定される利用シーンを教えてもらえますか?

橋谷:自分のスマートフォンに、企業からSMSでメッセージが届くと、少し驚いてしまいますよね。なかなか、SMSで連絡があることはないですから。

新しいSMS配信機能では、メールのキャンペーンとかウェブ接客のキャンペーンとは用途が少し違うと思っています。SMSで配信するのは、もう少し重要度の高いもの、ユーザーに確実に届けなくてはいけないお知らせが適していると思っています。

ー 絶対に届けたい情報がある場合、SMS配信機能を使うのがオススメというところでしょうか。

橋谷:そうですね。絶対に届けたい情報、エンドユーザーにとって迷惑にならない情報が配信の条件だと思います。例えば、人材系サービスでの面談のお知らせといった用途が想定されます。
ほかには、不動産や金融、自動車といった高単価の商材は企業がエンドユーザーからパーミッション(許可)をもらった上でSMSを配信するケースがあると思います。高額な買い物を検討しているお客様であれば、キャンペーン情報を受け取りたいというニーズがあるので。

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SMS施策イメージ

ー その際にSMS配信機能がどのように利用されるのか、より具体的なイメージがあれば教えてください。

橋谷:例えば、自動車を取り扱う企業の場合、SMS配信機能を利用するニーズがあるのは、カーディーラーにまで足を運んでくれたような購買意欲の高い重要なお客様に対して、車のキャンペーン情報をSMSでお知らせをする、といった利用が想定されます。

ー 「SMSを受け取りますか?」という許可をエンドユーザーから取ると思いますが、許可を得た方々に対して一斉に送るのでしょうか?

橋谷:もちろん、一斉にも送れますし、パーソナライズして送ることも可能なのがこの機能の良い点なんです。例えば、キャンペーン番号などをお知らせした上で店頭に来てもらい、そのエンドユーザーにだけ特別なサービスを提供することもできます。

コミュニケーションツールを統合し、ユーザーにリーチできる手段を増やす

ー KARTEユーザーには、すでにSMSを使った施策を実践している企業と、そもそも実施していない企業と両方いらっしゃると思います。それぞれにとって、SMS配信機能を導入するメリットはなんでしょうか?

橋谷:すでにSMSを施策で使っていた企業にとってKARTE TalkのSMS配信機能の良さは、コミュニケーションツールが統合される点です。例えば、メールを開封しなかった人にだけSMSを送ることが、KARTEならばワンストップで可能です。いくつかのツールを併用する必要がないので、担当者の負担が下がる。それはメリットかなと思いますね。

これまでにSMSの施策に取り組んでいない企業で言うと、エンドユーザーにリーチできる手段が増え、届けたい情報が確実に届くというのは価値あることだと思います。

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ー 機能の操作性についてはどうでしょう?他のツールとの違いはありますか?

橋谷:他のSMS配信やキャンペーンツールといえば、お客様情報のリストを取り入れてメッセージを作って、一斉配信するというのが多いかと思います。

KARTEは、リスト配信というよりも個人に合わせたパーソナライズを前提にしているので、表示したい接客サービスを決めて、届けたいセグメントを設定して配信します。どちらが良い、というよりニーズに合わせて使い分けるのがいいかなと思います。

ー そもそも、用途が違うんですね。

橋谷:他に、違いがあるとしたら、リアルタイムにユーザーの反応が見えること。これはKARTE自体の特徴です。ストーリー画面でユーザーひとり一人の行動が分かります。

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来訪者のWeb上での行動が分かる「ストーリー」画面イメージ

ユーザーダッシュボードもできたので、統計値的に「このキャンペーンは効果がなかった」「このユーザーは良くクリックしてくれている」などのデータを見ることもできます。ユーザーの反応がここまで可視化されているツールは、他にはあまりないかもしれないですね。

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「ユーザーダッシュボード」画面イメージ

今後どのようにCX(顧客体験)の向上に寄与するか

ー エンドユーザー側が受け取る情報を「メールとSMSで分けよう」と判断されるケースはあるんですか?

橋谷:LINE連携の際にもよく話題になりますが、「メールの代わりにLINE」という域には、まだ至っていないと思います。まずリーチできる手段を増やして、それぞれ最適なものを選ぶ。

用途やシーンによって最適になものを選ぶとなると、コミュニケーションツールは必ずしも置き換わるものではありません。メールがいいときもあれば、SMSがいいときもある。メールが合う人もいれば、他の手段が合う人もいる。最適化が必要だと思いますね。

エンドユーザーにとってのコミュニケーション手段の選択肢を増やし、選んでもらうのが理想形だと思います。

ー 最後に、顧客体験の向上という観点から何か思われるところはありますか?

橋谷:先程の話のとおり、コミュニケーションチャネルがひとつ増えること自体が、顧客体験の向上につながると考えています。一人ひとりに最適なチャネルを選ぶ、ちゃんとパーソナライズする、反応を見た上で施策を改善する。SMS配信機能を使って、こういったことを実現してもらいたいですね。これはKARTEの思想でもあります。企業が一方的にキャンペーン情報を送る時代はもう終わりましたから。

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