Event Report

すべての先生に時間と心のゆとりを届けるために、コドモンが注目したカスタマーサクセスの3つの伸びしろ

2023年7月、「事業成長をCXのデジタル変革で牽引する」をテーマに開催したカンファレンス「KARTE CX Conference 2023」に株式会社コドモンの井出氏、黒木氏と株式会社RightTouchの増田が登壇。「すべての先生に時間と心のゆとりを」をテーマに、増加する顧客全員に対してカスタマーサクセスをいかに届けるか。省力化や生産性を追及すると同時に人間らしい"ぬくもり"をいかに忘れずにいられるか。デジタルの力を活用してCXを向上させるための取り組みや同社のチャレンジが語られました。

2023年7月に「事業成長をCXのデジタル変革で牽引する」をテーマに開催された「KARTE CX Conference 2023」にて、株式会社コドモンでカスタマーサクセス施策の企画・実行を担当する井出 薫氏とサポートの品質管理やVoC分析、コンテンツ管理を担う黒木 智尋氏、同社が導入している「KARTE RightSupport」を提供する株式会社RightTouch Business Developmentの増田 隆洋が登壇。

「すべての先生に時間と心のゆとりを」をテーマに、増加する顧客全員に対してカスタマーサクセスをいかに届けるか。省力化や生産性を追及すると同時に人間らしい"ぬくもり"をいかに忘れずにいられるか。デジタルの力を活用してCXを向上させるための取り組みや同社のチャレンジが語られました。

毎日子どもに向き合う先生たちの負担を軽減する

CoDMON(コドモン)」は、「すべての先生に、子どもと向き合う時間と心のゆとりを」をコンセプトにした保育・教育施設向けICTサービス。子どもを預かる施設で働くすべての先生の業務の省力化、保育・教育の質向上、保護者・職員間の連携強化、事務負担の軽減をサポートしています。

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保護者にもアプリを提供し、施設(先生)と保護者間のシームレスな情報連携を実現。現在、日本全国の15,000施設以上で利用されており、サービスの継続率は99.8%と高い水準を保っています。その秘訣は、顧客である施設で働く先生たちに寄り添うことだと井出氏は語ります。

井出氏「先生たちの一番の仕事は子どもたちと向き合うこと。先生方は役割を分担しながら業務を進めているものの、朝早くから夜まで子どもを見ながら様々なタスクをこなしており、忙しい毎日を過ごしています。

デジタルツールを使うことに慣れていない先生も少なくない中、業務負担を軽減させるためのツールであるコドモンが先生たちの時間を取りすぎてしまっては本末転倒です。ですので、コドモンの活用に至るまでの時間をどれだけ短くできるかが勝負になります」

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株式会社コドモン CS Ops 井出薫氏

「子どもと向き合うゆとりの創出」のための3つの伸びしろ

井出氏は、先生が時間をかけずにコドモンを利用できるようにするために、カスタマーサクセスにおける伸びしろに着目。セッション当日は、その中から以下の3つに焦点を当て、どのようにKARTE RightSupportを活用して改善したのかを順番に紹介しました。

  1. ハイタッチ(専任担当者による1対1のサポート手法)に要する時間の削減
  2. 個別ニーズに合った支援の提供
  3. 導入担当者以外の先生・職員への支援の拡大

まず、1つ目の「ハイタッチに要する時間の削減」について。例えば、先生がコドモンを利用していて不明点が発生した場合、コドモンのCSM(カスタマーサクセスマネジャー)への問い合わせが必要です。これは、通常の業務に加えて、問い合わせるための時間もかかってしまっていると言えます。

井出氏「「問い合わせ前の行動」を収集し、先生が何に困っているかを分析、必要な情報を先回りして拡充することで自己解決が可能な状況をつくっています。それにより、これまで問い合わせにかけていた時間を減らせるだけでなく、業務中に必要な情報を見つけやすくなることでコドモンの操作効率も向上します。結果、コドモンの活用がさらに進み、先生の業務時間を短縮できるようになると考えています」

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続いて、2つ目の「個別ニーズに合った支援の提供」について。元々、コドモンのカスタマーサクセスでは、オンボーディング時はCSMが1on1でフォローし、オンボーディング後はユーザーに委ねる形となっていたそうです。

井出氏「CSMによる1on1の支援がなくても、ユーザーの状況・状態・操作に応じて必要な情報やコンテンツを提供できれば、個別のニーズに合った支援ができます。

KARTE RightSupportでは、細かくセグメントを設定できますし、ユーザーの行動データを取得できます。お客様それぞれのお困りごとに合わせて、最適な解決策やFAQを提示するなどオンボーディング後も個別ニーズにあった支援を提供できると感じています」

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最後に、3つ目の「導入担当者以外のエンドユーザーの活用支援」について。コドモンの活用支援で、CSMは主に導入担当者とコミュニケーションを取ります。しかし、その先にいる他の職員にコドモンを伝えるためには、導入担当者に各メンバーへ説明していただく必要がありました。エンドユーザーである現場の職員の方にコドモンから直接メッセージを伝えられないため、届けられるサポートにも制限があり、導入担当者への負荷もかかっていたといいます。

井出氏「導入担当者から、それ以外の方へ情報を展開する負担を減らしたいと考えたとき、KARTE RightSupportではコドモンの画面にアクセスしているユーザー全員に対して柔軟にメッセージや情報を配信することができます。これまでは担当者経由でお伝えしていた情報を直接伝えられるようになることで、導入担当者の負担を減らし導入の効率を上げられるのではないかと考えています」

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「3つの伸びしろ」に取り組むことでコドモンの活用を促進し、業務省力化や負担軽減を行うことで、子どもと向き合えるゆとりを作り出していくことを目指しているそうです。

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カスタマーサクセスとして、どうKARTE RightSupportを活用しているか?

続いて、井出氏と黒木氏から、具体的にKARTE RightSupportを活用するなかで、どのような手応えを得られているかが語られました。

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井出氏によれば、同社では「顧客の問い合わせの解決」「顧客の活用支援」「顧客への宣伝・告知・注意喚起」「顧客への調査・アンケート」の4つの取り組みを進めているといいます。この話を受け、KARTE RightSupportの運用を担当している黒木氏が話を続けます。

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株式会社コドモン サポートOps マネージャー 黒木 智尋氏

黒木氏「『顧客の問い合わせの解決』については、例えば、ログイン失敗時にユーザーが問い合わせをしなくても自己解決できるように、解決方法を示すポップアップを表示しています。

これまではよくあるお問い合わせに関するマニュアルやFAQを用意して、ユーザーに記事を見つけていただくことを待っている状態でしたが、KARTE RightSupportを導入して、こちらから能動的に解決策を提供できるようになりました。

具体的には、まずどんな問い合わせがあるかを集計・分析し、問い合わせが発生した原因の仮説を立てます。その後、KARTE のイベント計測機能を用いて、問い合わせの発生要因と考えられるイベントが実際にどれだけ発生しているのかを確かめます。

KARTE RightSupportを使ってユーザーのお困りごとの解像度を上げた上で、問い合わせ発生につながるイベントに対する回答を用意、イベントが発生したユーザーに向けてKARTE RightSupportで施策を打つように設定することで自己解決を促しています」

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黒木氏の話を受け、井出氏は「黒木のチームが社内で最もKARTE RightSupportを使っています。他のメンバーも自分でKARTE RightSupportの施策を活用できるようになっていて、とても助かっているんです」と語り、他の活用事例についても言及します。

井出氏「『顧客の活用支援』では特定の機能を利用していないユーザーに向けて機能の利用を促すコンテンツを表示したり、「顧客への宣伝・告知・注意喚起」では定常的な情報ではなく、季節や行事などに合わせてすぐに活用できそうな機能を、ピンポイントで紹介したりと、KARTE RightSupportを活用しています。

例えば、夏の時期には保育園ではプールが始まるため、プールに役立つ機能を紹介するコンテンツに誘導するバナーをエンドユーザーに表示するという施策を実施しました。その結果、コンテンツの閲覧数が非常に伸び、機能活用が進みました。」

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「効率」と「ぬくもり」を両立させるCXを実現する

コドモンがKARTE RightSupportを活用するにあたり、カスタマーサクセスとして伴走している増田から黒木氏に対して「KARTE RightSupportを導入したことによって、これまで確認できなかったユーザーの行動が確認できるようなりましたか?」という質問が投げかけられると、黒木氏はこう語ります。

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株式会社RightTouch  Business Development 増田隆洋

黒木氏「まだ、KARTE RightSupportを導入して3ヶ月ではありますが、これまで確認できていなかったお客様の行動を確認できるようになったという実感があります。たとえば、『ログインに失敗しているユーザーの数』です。KARTE RightSupportを導入する以前は、『ログインできない』というお問い合わせ数はわかっていても、ログインに失敗したユーザーの総数は把握できていませんでした。

KARTE RightSupportを導入して明らかになったのは、お問い合わせ数の約10倍以上ものユーザーがログインに失敗していたということ。この数字は予想以上のものでした。

もちろん、KARTE RightSupportの導入後にわかったユーザーの行動の一例でしかありません。引き続き、KARTE RightSupportの活用を通してユーザーの行動を可視化し、ユーザーが抱える課題の解決に取り組んでいきたいと思っています」

セッションの締めくくりでは、増田から井出氏に対して「あるべきCXを実現するためにこれからやっていきたいことはありますか?」という問いが投げかけられました。

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井出氏「ツールの向こう側には、いつも人がいます。より多くのユーザーを支援するためには業務を効率化しなければなりませんが、ぬくもりも忘れずにカスタマーサクセス活動を行っていきたいですね。それが目指すべきCXだと考えています。

そのために大切にしたいことが2つ。1つは、ツールをただ使うのではなく、どんな大義のためにツールを使うのかを社内のメンバーと認識を揃えること。それがなければ、社内の色んなチームからとにかく施策は出るものの、それがユーザーにとってはよくない体験だった、といったことが起こりかねません。

もう1つは、細部の言葉づかいにこだわること。KARTE RightSupportを使うと、サイトのウィジェットやバナーなどいろんな場所の言葉を簡単に変えられます。コドモンを使うユーザーに『これは自分にとって必要な情報なんだ』と理解してもらいやすい言葉を使うことは大切なことです」

15,000施設以上で利用され、約31万人の先生や職員が利用するコドモン。多数のユーザーがいながらも、サービスの継続率は99.8%と高い水準を保っている背景には、本セッションで語られたようなカスタマーサクセスの試行錯誤があったはず。より多くのユーザーを支援するために業務省力化を進めながら、それでもぬくもりを忘れない。カスタマーサクセスにおける大事な姿勢を共有してくださいました。

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