KARTE STAR 2024 「GOLD STAR」受賞インタビュー:Sansan株式会社
KARTE STAR 2024 「GOLD STAR」を受賞したSansan株式会社のチームの皆様へのインタビューをお届けします。
KARTE活用企業(KARTE Friends)のチャレンジを表彰する年に一度のアワード「KARTE STAR」の受賞企業が今年も決定いたしました。
KARTE STAR 2024の「GOLD STAR」を受賞したのは、名刺管理を通じた営業DXサービス「Sansan」やインボイス管理サービス「Bill One」などを展開するSansan株式会社の皆様。
KARTE導入から約半年でプロダクトサイト経由のリード獲得、商談、受注といった成果の創出と運用体制の構築を実現し、社内アワードでも表彰されました。施策の改善を繰り返す中で自然と顧客視点が磨かれ、CX(顧客体験)への意識も向上しました。
Sansan株式会社 エントリー内容(一部抜粋)
Sansan株式会社にてKARTEをご活用いただいている皆様に、KARTEを活用して上記の結果をどのように生み出したのか、その他の成果などについて、お話を伺いました。
KARTE STARは、顧客の体験向上(CX)、デジタルによる事業変革(DX)、従業員およびチーム変革(EX)に取り組むKARTE活用企業(KARTE Friends)のチャレンジを表彰する年に一度のアワードです。KARTEとともにチャレンジを続け、輝きを放つKARTE Friendsに進呈する賞であることから「KARTE STAR」と命名しています。
プレイドでは、KARTE STARの表彰によって、KARTEによる顧客体験向上や事業成長を成し遂げた方々の栄誉を称え、そのベストプラクティスを広く共有することを目指しています。
KARTE STARでは、各社からエントリーいただいた内容を「顧客の体験向上」、「デジタルによる事業変革」、「従業員およびチーム変革」の3つの観点から評価させていただき、KARTE GOLD STAR、KARTE SILVER STAR、KARTE BRONZE STARを選定しています。KARTE STARの詳細に関しては下記のプレスリリースをご覧ください。
プレイド、KARTE活用企業のチャレンジを表彰する「KARTE STAR 2024」を発表
「BtoB企業でもここまでやれる」を実現し、社内・社外アワードで表彰
「KARTE STAR 2024」の受賞おめでとうございます。社内からの反応はいかがでしたか?
北川:受賞したことを関係部署に知らせたところ、Slackなどでたくさんの「おめでとう」というメッセージやリアクションをいただきました。今期の成果については社内でも表彰されていたので、社内に続いて社外からも評価され、盛り上がって嬉しかったですね。プレイドのセールス、カスタマーサクセス担当の方とも一緒に喜ぶことができました。
今回の「KARTE STAR 2024」にご応募いただいたきっかけを教えてください。
小峰:「ご応募はいかがですか」とカスタマーサクセスの方におすすめしていただいたことがきっかけでした。一方でわれわれも、社内では表彰をされましたが、対外的にも認められるような成果なのかどうかを見極める意味でもチャレンジしたいなと思っていました。エントリーの準備の中で、これまで実施してきたことの振り返りもできるのではという意図もありました。
また、KARTE Friends Meetupに何度か参加したことがあるのですが、BtoBの企業はまだ少ないと感じていて。そこで「BtoBでもここまでKARTEを使えるんだ」という事例を出せると良いのではとも思いました。
北川:われわれも「Sansan Innovation Award」という自社のビジネスや働き方に変化・イノベーションを起こしたユーザーを表彰する取り組みがあります。そこにエントリーしていただくユーザーの変化を見ていると、事業への思いを再確認する機会になっているので、エントリーすること自体に意味があるなと感じていました。グループのみんなで取り組んで成果を出していることなので、さらに高みを目指す時にこういうアワードがカンフル剤になればいいなという思いもありました。
また、SansanのValueの中に「Lead the customer」という言葉がありまして、「誰もが想像さえしなかった場所に、新しい道を切り拓き、目指す未来に対して本当に価値あるものを提供し続けることが、私たちのあるべき姿」という考えです。広義のお客様である「BtoBビジネスを手掛ける企業」の事例が少なく困っている状態の中で、「じゃあ自分たちがリードしていく存在になっていこう」という思いもありました。
北川 裕彬さん
導入時にさかのぼってお話を伺いたいのですが、KARTEを導入いただいたきっかけを教えていただけますか。
小峰:実は私が入社前の面接の時点で「KARTEを導入したい」という話をしていたんです。以前の会社でKARTEについて関わる機会もあり、KARTEを活用すれば成果を出すことができると考えていたんです。
北川:導入は小峰さんの熱意があってこそでしたね。以前に似た機能を持つツールを導入したことがあったんですが、そのときは社内の体制が整っていなかったこともあり、成果が出なかったんです。その結果を引きずっていて、「ツールは要らないんじゃないか」という意見も社内では出ていました。ツールを上手く活用するにはコンテンツが不足していたり、社内リソースも足りなかったり、また導入しても難しいのではないかという声もあったんです。しかし、小峰さんの「絶対に成果を出します」という強い思いに心を動かされて、僕も上司に「やりたい」と伝えて。なんとか導入の承認を得ることができました。
小峰:関連部署にも話を展開しながら、説得材料を用意して「いかに今できていないことがKARTEによってできるようになるか」を熱意を持って話すことで、状況をひっくり返すことができたかなと思っています。
北川:導入してからも、小峰さんが「ちゃんとやりきろう」という思いを持って取り組んでくれたおかげで、スピーディーに効果が出て、導入の効果を感じました。
小峰:Sansanのプロダクトサイトは今までは手を入れられていなかったんですが、半年で25個の施策を実施して多くの成果を生み出し、効果を実感してもらえました。その成果をきっかけに、他のプロダクトでもKARTEを使ってもらえるようになったんです。
KARTEで実施したポップアップなどのクリエイティブ例。短期間で多くの施策をテストした
小峰 かえでさん
スピーディーにA/Bテストを繰り返せることでチームのコミュニケーションにも変化
実際に「KARTE STAR 2024」への応募で振り返りをする中で感じられたことはありますか?
小峰:私はKARTEに触れてきた経歴があったのですが、スキルセットやKARTEを使った経験がバラバラでも、全員がKARTEをスムーズに使いこなせるようになったのがすごく印象的でした。
岡田:KARTEは直感的に使えるので、最初にKARTE Academy(KARTEの機能や活用方法を自分のペースで学べるオンライン総合学習プラットフォーム)で少し学んだだけで、基本的な操作はできるようになりました。使いやすいので、少しの文言変更やポップアップの色変更など、A/Bテストを気軽に実施したい時にタイムリーにできるようになったのがすごくよかったなと思いました。今までよりも施策の実施スピードが上がったように感じますね。
佐々木:私はBill Oneのオンラインプロモーション全般を担当しているので広告の観点からお話ししますと、流入経路によってユーザーの反応が違うことにKARTEを使うようになって気づきました。広告経由でLPを見てくださっている方だとポップアップを出しても嫌がられないのですが、自然流入のユーザーだと嫌がられるので、ポップアップの位置を変更しなければならなかったとか。これはKARTEを導入して、流入経路ごとのユーザーの反応を見比べることができたから得られた気づきなんですよね。今後もこういったナレッジを貯めていきたいと考えています。
小宮:Bill Oneは法制度や時勢に合わせて訴求内容を変えていかなければならなかったんですが、これまではなかなかWebサイト上での施策を実施できていなかったんです。それが、KARTEを導入したことで「ポップアップを出してみよう」「CTA(行動を促すボタン)を変えてみよう」と素早く取り組めるようになったのがよかったですね。
そもそもサイトのコンテンツ自体も少なかったのですが、KARTEを使ってCTAを改善したところ成果が出たので、それをきっかけに「もっとサイトもテコ入れをしていこう」という流れが生まれ、改良も進んですごく助かりました。
佐々木:社内のクリエイティブ部門に依頼するときも、「KARTEで検証してみてAよりもBのほうが結果が良かったので、Bのデザインを実装してください」と説得力のある依頼ができるようになりました。
金井:KARTEの一番良いところは細かくセグメントを切って仮説検証をしていけるところだと思っています。自分たちが立てた仮説に対して、すぐに試して正解か不正解かを知ることができる。自分の感性や感覚を信じきらずに、数字に頼る感覚を持てるようになったのがすごく良かったなと思います。
岡田 千秋さん
施策で印象的なエピソードはありますか?
小宮:私たちの感覚ではちょっと違うのではないかというデザインが社内から上がってきたことがありました。KARTE導入以前ならたぶん採用しなかったのですが、KARTEのA/Bテストで試してみると、その案がもっともクリックされていた。自分たちの感覚だけで判断するのは良くないねと話した記憶があります。
金井:文言の横に吹き出しっぽく見せる装飾のテストをやってみたのですが、吹き出しっぽくやってみることでけっこう数字が変わってくるのが衝撃でした。
装飾を加えるとともに、文言を変更することでお問い合わせを増やしたクリエイティブ例
北川:このような表記がある方が良いというのも発見ではありましたが、同時にKARTEによる定量的な裏付けがあるので、今後の新しいページやボタンのルールとして同様の表記を入れることを統一していこうとなったのは良かったです。
小宮 万季さん
KARTEはチームの「顧客視点」を養っていけるツール
Sansanの皆さんはチームやグループを横断してKARTEを使っていただいていますね。
金井:SansanではKARTEを活用している人数が多く、各人が強みを持っている領域も違うので、チームでアイデアをどんどん出せて、施策実施回数も多くできたのかなと考えています。
小峰:KARTE関連の会議を毎週30分実施していて、そこで今企画したり実施したりしている施策の進捗を共有しています。それとは別で、施策を出すミーティングも設けて全員で施策をブレインストーミングすることもありますね。
北川:改善のインパクトが大きそうなところから取り組み始めて、結果が良かった施策は残して悪いものはブラッシュアップする。そのサイクルを優先順位の高い順に繰り返していく流れが今までずっと続いている形です。
金井 英里さん
北川さんはグループのマネージャーとして、人材育成についても考えられていると思いますが、KARTEを通じて、チームやメンバーに変化を感じた点はありますか。
北川:「KARTE STAR」のエントリーシートを書きながら、去年のエントリーページなどを見ていたら、受賞した企業の皆さんの多くが「CX」という言葉を使っていらして、改めて「KARTEってCXのツールだった」と思ったんですね。
社内では普段はCXという言葉は使っていないんですが、振り返ってみると、ちゃんと顧客視点で「この表現はどう見えるだろう」「次のアクションをどのように提案してあげればお客様は動いてくれるだろう」と考えて企画ができていたなと思います。顧客視点を養っていくためのツールとして、KARTEはすごく良かったなと思っています。
佐々木:社内ではよくストーリーボードと言っているのですが、ターゲットを決めて、「このユーザーはこういう気持ちで流入して、こういう情報がなくて離脱してしまうだろう」という一連の流れを書き出しています。こういうところまでユーザーのことを考え、意図を持ってクリエイティブを作るようになったので、振り返りがしやすくなりましたね。
岡田:KARTEを使い始めてから「ここに訪れた人がコンバージョンするには、どんな思いを持ってもらうことが必要だろう」ということを1つ1つ、CTAごとに考えるようになりました。そうやって考えた施策をKARTEでA/Bテストを繰り返して改善していくことで、ざっくりと考えていた、自分の中にあるサイト全体のストーリーに確証が持てていく感覚もありましたね。
小宮:私は、KARTEを使い始めて、他社のサイトを見ていても、「このポップアップは嫌だな」「ここでCTAが表示されるの良いな」「これは自分たちもKARTEで試してみよう」と、自分が実際に体験していることを施策に落とし込めるようになった実感があります。
金井:KARTEでA/Bテストを繰り返していくと、ユーザーの行動が点ではなく線で見えてくる感覚はありますよね。
佐々木 良輔さん
最後に、今後実現していきたいことを教えてください。
北川:プロダクトサイトに来てくださる方は必ずしも新規でサービス導入を検討してくださっている方だけではないんです。既存のお客様がログインするためにアクセスしてくださる場合もあるんですね。ただ、今はユーザーごとのコンテンツの出し分けができておらず新規のお客様向けのメッセージがでているので、既存のお客様の体験をより良くしていく施策も今後は実施していきたいと思っています。
小峰:今年は、KARTEの実装をできる人を増やしたり、テクニカルな話もできる人を増やしていきたいと思っています。
佐々木:KARTE Blocksも昨年末から導入したので、最大限に活用してどんどんLPを改善していきたいですね。あとは、KARTEで取れているデータを、広告を含めたデジタル領域で活用していきたいと思っています。
小宮:プロダクトサイトのコンテンツを増やそうという動きになっているので、KARTE Blocksで検証して実装するという流れをどんどんつくって、良い施策をリリースしていきたいと思っています。
金井:SEO向けのコンテンツをサイトに掲載する予定がありますので、これまでとは違う層のユーザーがサイトに来てくれるのではないかと予想しています。そういう方々に向けて、KARTEを活用した今までとは違うアプローチを行って、数字につなげていければと思っています。
岡田:私も、KARTE Blocksを使いながら、ターゲットごとにコンテンツを出し分ける施策を試していきたいと思っています。あとは、CTAやポップアップの検証も、KARTEを使ってどんどん施策を打っていくことで、勝ちパターンを見つけていきたいと思っています。
KARTE Friends THANKS DAY 2024 表彰式において