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コロナ禍で変わる顧客と企業のコミュニケーションにどう向き合う?|KARTE Friends Meetup NEO Vol.4

コロナ禍で変わる顧客と企業のコミュニケーションにどう向き合う?|KARTE Friends Meetup NEO Vol.4

5th Oct, 2020

新型コロナウイルスの感染拡大によって私たちの生活様式は大きく変わりました。外出や対面でのコミュニケーション機会の減少にともない、企業と顧客のコミュニケーションもオンラインの接点が増えるなどの変化が起きています。

withコロナの時代にも企業が顧客により良い体験を届けていくためには、どのような考え方や取り組みが求められるのでしょうか。

2020年7月14日に開催された「KARTE Friends Meetup NEO Vol.4」では、KARTEを導入している企業がコロナ禍でどのようにCX向上に取り組んだのか、実践や気づきを共有しました。

登壇いただいたのは、京都芸術大学(旧名称 京都造形芸術大学)の作山朋之さん、株式会社JAM HOME MADEの古屋修さん、株式会社ポケットマルシェの小林工馬さんです。

生徒が必要な情報に素早くアクセスできるFAQを設置

最初の登壇者は、京都芸術大学広報課の作山朋之さん。京都芸術大学で通信教育部と通学部のWebサイトにKARTEを導入しています。

通信教育部は、自宅課題やオンラインを中心に講義を行う学部で、7000人以上の10代から90代まで幅広い年齢の生徒が通っています。学生から社会人、お年寄りまで、多様な“個人”に合わせたコミュニケーションを実現するために、KARTEを活用してきました。

作山さん「例えば、入学検討者向けのサイトでは、直近7日間でサイトへの来訪回数が2回を超えた人に『出願が始まりました』とバナーを出したり、出願手続きの途中で離脱した人に出願方法について解説した記事をポップアップで表示したりしています。

在学生向けサイトでは、マイページで課題未提出の生徒に提出を促す通知するなど、入学後のフォローのための施策を始めています」

出願手続きを途中で離脱したユーザーに、ステップ解説記事へ誘導する接客イメージ

作山さんは、KARTEを積極的に活用し、在学生や入学検討者一人ひとりに合わせたコミュニケーションを図ってきていました。

しかし、新型コロナウィルスの感染拡大後、生徒に伝えたい情報が急増。情報量が増えるなかで、どのように在学生向けに情報を届けるか?が新たな課題として生まれました。作山さんが、この課題の解決のために着目したのが「在学生向けのマイページ」の改善です。

作山さん「スクーリング科目(大学に出席して講義を受ける科目)の申し込み時期の変更や入学式の中止、教授からのメッセージなど、生徒に届けたい情報がどっと増えました。当初は、ほぼすべての情報に『重要』マークをつけ、在学生向けサイトのマイページのなかにあるお知らせ欄に表示していたんです。

それって生徒側にとっては『重要』なお知らせが毎日大量に届く状態ですよね。情報量に圧倒されて読む気を失い、大切な情報を追えていない人もいるのではと懸念していました。

また、学部や学年が違えば、重要な情報も違います。仕方なく開いたら『別に重要じゃない』と感じる可能性もある。そうなるとマイページを開くのも億劫になってしまいますよね。それは避けなければと考えていました。大学側が『重要』と判断して情報を一方的に届けるのではなく、生徒が何を知りたいのかに合わせて、情報を表示したいと考えました。」

生徒が情報量の多さに圧倒されることなく「一人ひとりが必要な情報へ迅速にアクセスできるようにしたかった」と作山さんは語ります。

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どうすれば在学生のマイページを改善し、生徒により良い形で情報を届けられるか。悩んでいた際に、作山さんはKARTEを使ってWebサイトに簡単にFAQを設置できると知ったそうです。

用意されていたテンプレートを活用して在学生向けのマイページにFAQを設置。マイページを開くと、右下に『新型コロナウィルス感染拡大防止対応に関するQ&A』という文字が表示され、クリックすると新型コロナウィルスにまつわるFAQが立ち上がる仕組みを実装しました。

「また、わざわざ別のページを開かずとも、マイページを閲覧したついでに素早く情報を確認できるよう、FAQはWebサイトの右下に閲覧の邪魔をしない大きさで設置しています。KARTEではスマートフォンでもFAQのサイズを細かく調整できるので助かりました」

広報用WEBサイトでのデモの様子

新型コロナウイルスの影響が出たのは、在学生とのコミュニケーションだけではありません。入学検討者とのコミュニケーションにおいても変化があり、新たなチャレンジがありました。

普段はオフラインで行っている通学部のオープンキャンパスは、全日程オンラインで開催することに。オープンキャンパス用のサイトを用意し、訪れた人がキャンパスツアー動画や体験授業動画を視聴できるようにしました。

サイトを訪れた受験生が、オフラインのキャンパスツアーと同様に「歓迎されている」と少しでも実感できるよう、KARTEのポップアップ機能で工夫を施しました。

作山さん「通学部の担当者が、KARTEのポップアップ機能を活用し、当日オープンキャンパス用のサイトを開くと、案内役の学生が挨拶をする動画がポップアップで表示される仕組みを実装しました。

些細な違いではありますが、ただサイトに並んだ動画を再生するだけではなく、『オープンキャンパスに来た』という感覚を得てもらいたいと考えました」

発表の最後に、作山さんはKARTEを使って施策を行う際に大切にしている「Fail Fast(素早く試し、失敗する)」という考え方を共有してくださいました。

作山さん「どれだけ私たちが必死に考えても、在学生や入学検討者が何を求めているかを、理解するのは限界がある。勝手に『これは良い施策だ』と思い込まず、素早く試し、多く失敗し、学習をもとに改善する『Fail Fast』という考え方を意識しています。

KARTEは、エンジニアを介さずにQ&Aやポップアップなどの施策を実装し、改善サイクルを回せる点が魅力だと思っています。今回行った施策についても、数値を見ながらどんどんFail Fastして、より良い体験を届けていきたいです」

ウェブチャットで顧客との会話を重ねて改善に活かす

JAM HOME MADEのECサイトでポップアップやバナーを利用するため2015年からKARTEを導入。2年前からはKARTE Talkのウェブチャット機能を活用して接客を行ってきました。

古屋さん「KARTEでお客さまの行動を見ていくと『なぜこの行動をとっているんだろう』『何度も来訪されているのは、何か困っているからかな』と想像が膨らんでいきました。それは、直接聞いてみないとわからないなと考え、Webサイトで直接お客さまの声を聞くことのできるウェブチャット機能を導入しました。

実際にウェブチャット機能を使うことで、これまで把握できていなかったお客様の不安に思われていることやご要望を知ることができました。

例えば『オンラインショップで購入した商品でもブランドの買い物袋はついてきますか?』と聞いてくださった方がいました。僕はブランドの袋の有無をそれまで一切意識していませんでした。私たちが当たり前だと思っていたことが購入をためらうポイントになり得るのだと気づくことができました」

ウェブチャット機能を使って顧客とコミュニケーションを取ってきた古屋さん。新型コロナウィルスの感染拡大以降、以前から行ってきたチャットでの接客が、一層重要になったと実感されているそうです。

古屋さん「従来は、サイズや重さなど気になるポイントがあれば、実店舗を訪れて確認できましたが、今は気軽に来店するのが難しい。だからこそ、チャットを通して実際にご来店いただいたときと変わらずに気になるポイントを聞くことのできる状態をつくることがより大切になっていると感じます」

現状、サイト右上の『相談してみる』という小さなボタンをクリックして、チャット画面を表示すると、お客さまが閲覧していたアイテムに合わせたメッセージが自動で表示されます。KARTEを使って、100種類以上のシナリオを作成しています。

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古屋さん「チャットに慣れていないお客さまでも、初めて『相談してみる』をクリックしたら、見たことのある商品についてすでに話しかけられていた体験があれば、次回以降はより気軽に話しかけやすくなるのではと思っています。

少しずつですがチャットを繰り返し利用するお客様が増えている手応えを得られています」

さらに、古屋さんはKARTEのユーザーストーリー画面で顧客の行動を見ながら『何に悩んでいるのか』を推測し、直接チャットで話しかけることもあるそうです。「画面を見ながら一人ひとりのお客さまについて考えるのが大好きなんです」と語ってくださいました。

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KARTE のユーザーストーリー画面では、一人ひとりのサイト上の行動を見ることができる。

チャットを通して一人ひとりの顧客と向き合う際、古屋さんは顧客に「改善のヒントとなる情報をもらい、助けてもらう」姿勢を大切にしてきました。

古屋さん「Webサイトでは、リターゲティング広告で購買を促す、新作やキャンペーンをアピールして顧客の目を引きつけるなど、お客様をコントロールする、誘導するといった考えに陥りやすいように感じます。

そうした方法でお客様を集めるのも決して間違いではないとは思います。けれど、今来店しているお客様に課題や要望を教えてもらい、地道に改善していき、目の前の大事なお客様に満足して帰ってもらう。その蓄積が、最終的に売り上げにもつながってくるのではないか、と。今後も、お客様から色んな情報をもらい、助けていただきながら、改善を重ねていきたいと考えています」

コロナ禍で急増したユーザーと良い関係を築くために

最後に登壇したのは、株式会社ポケットマルシェのセールスマーケティング担当小林工馬さんです。

「ポケットマルシェ」は、農家や漁師などの生産者が旬の食材を出品販売できるオンラインマルシェ。Webサイトとアプリでサービスを展開しています。新型コロナウィルスの流行以降は、飲食店の時短営業や営業自粛、在宅で自炊する人の増加も影響し、ユーザーが4.3倍に増えたそうです。

小林さん「テレビのニュースなどで取り上げていただく機会も増え、これまでポケットマルシェを聞いたことのなかったユーザーが、サービスを利用してくださるようになりました。

そうしたユーザーにより良い体験を提供したい、具体的には、よりスムーズに気になる商品を見つけ、購入できるようサポートしたいと考え、今年に入ってから利用していたKARTEを活用して何かできないかと考えました」

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小林さんは導入から行ってきた施策のなかから、特に有意な結果が出たものを紹介してくださいました。

小林さん「テレビを見て私たちのサービスを知ってくれたユーザーさんは、インターネットで検索してアプリをダウンロードされる方が多いと思うんです。そういった方々の心理として、『テレビで紹介されていた食材を探したい』と考えている方が多いのではと仮説を立て、放送から一定期間にアプリをインストールしたユーザーに対して、テレビで紹介された食材の購入ページを案内するポップアップを表示しました。

すると、表示したユーザーは非表示ユーザーに比べ、購入率が27%も高くなっていました。ユーザーが必要としている情報をちゃんと届けられたのではないかと思っています」

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また初めてアプリを利用するユーザーだけではなく、一度サービスを利用したものの購入にいたらず、その後もアプリを開いていないいわゆる休眠ユーザーに対しても何かコミュニケーションを取れる方法がないか、ブラッシュアップしてきました。

小林さん「初めてサービスを利用したとき、欲しいと思う食材が見つからず離脱されるユーザーは一定数います。ただ、食材は毎日変わっていますから、翌日なら欲しいと思う食材に出会えるかもしれない。少しでもその機会を増やせないかと考え、プッシュ通知を試しています。KARTEであれば未登録のユーザーへもプッシュ通知が送れるという利点はとても重要だと思っています。

例えば、サービスを離脱して3日ほど経過したユーザーに絞って、商品紹介とクーポンの紹介の2パターンのプッシュ通知を送信しました。その結果、どちらも11%ほどのユーザーが再訪してくださって、購入にいたったユーザーも一定数いらっしゃいました」

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小林さんは今後もKARTEを活用し、新たにサービスを利用してくれたユーザーと継続的な関係を築いていきたいと語ります。

小林さん「プッシュ通知の最適化はもちろんのこと、今後は野菜や果物など、ユーザーの閲覧した商品カテゴリに合わせた内容のプッシュ通知を送れないかと検討しています。ユーザーの利用目的に合わせ、欲しい情報を適切に届けていきたいです。

一方で、プッシュ通知やポップアップだけに頼ってはいけないという気持ちもあります。プッシュ通知はパッと目に入り、一時的な行動にはつながりやすい一方で、継続的に何度も表示されると不快に感じるユーザーも多いと思います。

一時的な施策で『成果が出たね』と安心するのではなくて、1週間後や数週間後、数ヶ月後もポケットマルシェを利用してくださっているのかなど、長期的な視点でも顧客の行動をしっかりと見つめ、改善に活かしていきたいと考えています」

変わらないのは顧客の声に耳を傾ける大切さ

新型コロナウイルスによって環境が変化しても、企業目線で「良い」と思う施策を押しつけるのではなく、顧客の反応を丁寧に確かめながら、より良い体験を届けようとする姿勢は共通していました。

また、3社とも業界は違えど、コロナ禍によって起きている顧客の変化を敏感に捉え、オンライン上のコミュニケーションやKARTEの使い方より能動的にアップデートさせていたように感じました。

発表の合間には、参加者からも質問や気づきが活発に共有され、和気藹々とした雰囲気が流れていました。今後も「KARTE Friends Meetup NEO」は定期的に開催していく予定ですので、ぜひ気軽に参加してみてくださいね!

登壇資料

京都芸術大学様

JAM HOME MADE様

ポケットマルシェ様

参考記事

大学生活もCXが大切。入学~卒業をデジタルでサポートする京都芸術大学

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