Product Story

顧客の心理を推察し施策にもつなげられる「ユーザーストーリー」で、サイト上の顧客行動を見てみよう

KARTEの顧客を知る機能「ユーザーストーリー機能」では、セッションごとにお客様一人ひとりの行動を詳しく「観察する」ことができるため、お客様がサイトやアプリ上でどのような行動をしているのか(ファクトを掴む) と同時に、「なぜ」そのような行動をしているのか(仮説を考える) を知ることができます。今回はユーザーストーリーで施策のアイデア出しに活用する方法をご紹介します。

顧客に合わせた適切なコミュニケーションを行うために、「顧客を知る」ことは欠かせません。KARTEには、顧客一人ひとりを解像度高く可視化するための機能が多数備わっており、日々改良されています。

KARTEの顧客を知る機能では、定量的に傾向を把握するだけではなく、一人ひとりの行動や気持ちの高まりを直感的に知ることができるのが特徴です。ミクロな視点で個を見れる「ユーザーストーリー」、顧客の行動を動画で再現するLiveなど、様々切り口で顧客を知ることができる機能があります。今回は、先日リニューアルを行なったユーザーストーリーについてご紹介します。

KARTEのユーザーストーリーとは

ユーザーストーリー画面では、個別ユーザーのセッションをまたいだ来訪ログと、来訪時に発生したイベントのタイムラインを見ることができます。セッションごとにお客様一人ひとりの行動を詳しく「観察する」ことができるため、お客様がサイトやアプリ上でどのような行動をしているのか(ファクトを掴む) と同時に、「なぜ」そのような行動をしているのか(仮説を考える) を知ることができます。

これらをKARTEができるのは、お客様一人ひとりのCookieに紐づけて行動データを取得し、リアルタイムで解析しているためです。

特徴①KARTE内の様々な場所から、個別のユーザーを選んでユーザーストーリー画面に遷移することが可能です。

特徴②セッション毎に個別のお客様の行動を詳しく見ることができるので、気づきを得てお客様の動機や心理を推察(仮説構築)することが簡単にできます。

特徴③前後のセッションや、該当するセッション中に記録されたKARTE Liveをシームレスにチェックできます。

特徴④チャート(下記画面左下)で、該当するお客様の行動をサマライズされているため、その人が他のお客様に比べたときのサイトの距離感を視覚的に見ることができます。

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なぜ「個客」を見る必要があるの?

忙しい業務のかたわらで、日々サイトに来訪する何千、何万PVから1人を見ることにどんな意味があるのかと疑問に感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、「個客」を深く知ることで、お客様の本音をつかみ、心と行動を動かすためのヒントを沢山得ることができます。

私たちの意識には、自覚することができる顕在意識と、自覚できない潜在意識(無意識)とがあり、行動の大部分は潜在意識の影響を受けていると言われています。顕在意識は定量調査で分析することができますが、潜在意識はインタビューや行動観察などの定性調査を行なって、丁寧に汲み取っていかなければ把握することができません。

個を深く知ることで、お客様の動機や心理が浮き彫りになり、得られたインサイトをもとに仮説を立てたり要因を探ることができるため、より精度の高い施策の実行につながります。

KARTEには、サイト上の行動データが顧客ごとに蓄積されており、リアルタイムに解析されています。ユーザーストーリーでは、顧客一人ひとりのコンバージョンやページ遷移といった行動はもちろん、何秒間注視したか、どこまでスクロールしたか、といった細かな行動まで可視化されるので、定量調査では導き出せない深い顧客理解に役立ちます。

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おすすめのユーザーストーリーの使い方4選

では、実際にどのようなお客様に注目して行けば良いのか、ユーザーストーリーで「行動のファクトをつかむ(なに?)」や「行動の要因を探る(なぜ?)」ための、4つの活用パターンをご紹介します。
※ご提示している事例内容、ユーザーストーリーのキャプチャは、ユーザーストーリーの使い方や見方をわかりやすくご説明するために加工したデータ・画像を使用しています。

1. 特定の行動データ(イベント)を起点に、「なに?なぜ?」を深堀りする

例えば、KPIにつながる重要な行動や、お客様がよくつまづいている行動など、特定の行動に着目して前後の動きや傾向がわかると、該当する行動を促進するためのメカニズムや取り除くべき問題点が見えてきます。

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Rakuten TV様では、野球のシーズンオフのタイミングで解約率が高まることが課題でした。そこで、解約したお客様のユーザーストーリーを見てみると、解約ページを複数回閲覧し、他のページを回遊しながら解約に至っていることを発見。「解約するかどうか迷っているのでは」と仮説を立てて、解約ページを見ているお客様にオフシーズンでも楽しめる関連動画をレコメンドする施策を実施することにしました。

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参考:マーケティング未経験者がKARTEと向き合った1年間。ユーザーを見つめ、“親切さ”を届ける「Rakuten TV」の思い

2. 配信した接客サービスを起点に、「なに?なぜ?」を深堀りする

「特定の行動を促進したものの、実施した施策の成果が出ない…」といった場合は、うまくいかなかった施策を振り返ることで何かその施策自体の改善や新たな施策のヒントを得られるかもしれません。「想定通りではない動きをしているお客様が、どのような行動をしているのか?」「なぜそのような行動をしているのか?」を理解・推察してみましょう。

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テレビ東京ビジネスオンデマンド様では、課金登録を訴求する接客サービスが表示されたが、課金に至らなかったお客様のユーザーストーリーをチェック。その結果、ポップアップを閉じる、アプリをバックグラウンドにするユーザーが多くいることがわかりました。特定の番組を見るためにアプリをインストールしたユーザーにとっては、メッセージが邪魔になってしまうのではという仮説を立て、接客サービスを改善しました。

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3. 特定のお客様フェーズ(セグメント)を起点に、「なに?なぜ?」を深堀りする

「サイトやアプリに初めていらっしゃるお客様はどんな行動をしているのか?」「来訪頻度や購入頻度が高いお客様はどんな行動をしているのか?」お客様のフェーズに応じてサイトやアプリ上での「動き方」の傾向がわかると、セグメントごとの「勝ちパターン」を探ることができます。

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あるECサイトでは、新規ユーザーの購入率を高めるため、新規ユーザーで購入に至ったお客様のユーザーストーリーをチェック。初回に購入する商品の傾向を掴むことができたため、理想とする行動をとってもらえるような施策を実施しました。

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その他活用事例

Anyca様

アプリインストール直後にドライバー登録に必要な設定を促すポップアップ施策を行っていましたが、期待したほどの効果は得られませんでした。そこで、そのポップアップを閉じた後に、同一セッション内で自力でドライバー登録まで完了しているユーザーのユーザーストーリー画面でポップアップ表示後〜ドライバー登録完了までの行動を追いかけてみました。

結果、全てのサンプルユーザーがポップアップを閉じたあとに車の詳細ページを複数回(多いユーザーは数十回)閲覧していることがわかり、「車を複数閲覧することで車を利用したいというモチベーションが醸成され、ドライバー登録につながったのでは」という新たな仮説につながりました。

参考:「顧客を知る」事例|ユーザー一人ひとりの動きと、全体の数字をかけ合わせて、ドライバー登録に至るユーザーの傾向を把握(Anyca)

DELISH KITCHEN様

DELISH KITCHEN様は、ユーザーストーリーでユーザーが課題を抱えている場面を見つけたら、どういうユーザー体験であるべきかのカスタマージャーニーを元に、解決策を検討して施策に落とし込み実行しています。

例えば、ユーザーは様々な「期待」を抱いてアプリをインストールしますが、いざアプリを開いたときに、期待に合った機能にたどり着けていないことがわかりました。これを受けて、広告流入の場合は流入元の広告で紹介した機能に早くたどり着くためのポップアップを表示、広告ではないオーガニック流入の場合はアンケートでニーズを把握し機能を提案。様々な機能があるなかで、ユーザーが必要としている可能性の高い機能の利用を促しました。

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参考:ユーザーは“全体像”ではなく、“N1”で理解する。2000万人が利用するDELISH KITCHENが実践する、個人の「期待」に寄り添った接客とは

最後に

KARTEでは、このようにユーザー一人ひとりの行動を見ることができるため、顧客をより解像度高く知ることができ、施策につながるヒントを見つけることができます。もし自社での活用方法がわからない、もっと具体的な話を聞きたいなどあれば、担当までご連絡ください。また、導入をご検討中の方はこちらからお問い合わせください。

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