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KPIとは?オンラインマーケティングの目標管理に欠かせない指標を解説

幅広いチャネルを活用することで、様々なデータを取得することが可能となったオンラインマーケティング。施策を繰り返す中で、指標を立てて改善を重ねていくことで、大きな飛躍を遂げることができます。

13 Jun, 2019

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    幅広いチャネルを活用することで、様々なデータを取得することが可能となったオンラインマーケティング。施策を繰り返す中で、指標を立てて改善を重ねていくことで、大きな飛躍を遂げることができます。

    このような場面で有効になるのが、目標に到達するまでのプロセスにおいて目印となる「KPI」です。今回はこの「KPI」に関して、設定におけるポイントや活用方法をご紹介します。

    KPI・KGIの違いとは?

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    KPIとは「Key Performance Indicators」を略した言葉です。目標に対する現在の達成度合いを客観的に数値で示せる指標のことで、目標達成に向けて適切なプロセスを選択できているか、KPIを用いて判断することができます。

    KPIとしばしば一緒に用いられる言葉として「KGI」がありますが、KPIとは異なるものを指します。「KGI」は「Key Goal Indicator」の略で、KPIを設定する前提として必要な指標です。KGIは長期的な最終目標までに必要な要素の達成度合いを評価するために用いられます。

    また、KGIに関連するワードに、CSFというのもあります。CSF(Critical Success Factor)は、「主要成功要因」と訳され、目標達成のために最も力を入れて取り組むべき目的や行動・課題のことを指します。CSFは、KSF(Key Success Factor)とも呼ばれます。

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    例えば「今期の売上を120%アップする」という目標を掲げた場合、この数値がKGIです。そしてKGIを達成するため必要な要素がCSF(KSF)となります。ここでは、新規顧客獲得、既存顧客のリピート率向上、顧客単価アップ、顧客の流入数向上といった要素が挙げられます。このようにKGIを達成するために必要な過程を細分化し、それぞれのアクションを定量化したものがKPIです。

    つまり、KPIは目標に向かうプロセスの是非を評価するもの、CSF(KSF)は、目標を達成するために必要な要素、KGIは目標に対する達成度を評価するものだと言えます。ゴールに無駄なくたどり着くために、そのプロセスにおいて今最も注力すべきことを定量化した指標、それが「KPI」なのです。

    なぜKPIが重要なのか

    目標を持った組織や個人がKPIを設定する意義は大きく2点に分けられます。

    KPIのモニタリングでプロジェクトの進捗を把握できる

    まず、1点目は目標に対する現状を的確に把握できることが挙げられます。KPIを常に把握していることで、プロジェクトは順調なのか、目標にビハインドしそうなのか見通しを立てることができ、予算配分やリソースの最適化など、次に打つべき一手が明確になります。施策の意義や効果をKPIとして定量的に示すことで改善サイクルを回しやすくなる

    2点目は、施策が良かった際、また悪かった際の要因分析を定量的に示すことができることです。KGIとKPIを設定することで個別のマーケティング施策の効果を明確に示すことができます。それによって、どの部分に見込みとの乖離があったのか、それはなぜかといった要因が特定しやすくなり、改善サイクルを回しやすくなります。

    KPIと社員のモチベーションの関係

    当社が行った、「企業経営におけるKPIの位置付けと社員の認識に関する調査」から、KPIとモチベーションの関係も明らかになってきました。KPIは、仕事へのモチベーションを上げる方向にも下げる方向にも作用します。特に、モチベーションの低下に影響を与えやすいということがうかがえます。

    モチベーション向上に影響するのは、KPIの達成が「事業成長の要因」や「回答者自身の評価に組み込まれている」場合です。

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    引用:https://press.plaid.co.jp/data/20190218/

    さらに、事業が成長するためのKPI設定において最も重要な要素を「顧客にとっての価値を向上させる視点で目標を決めること」と回答しているビジネスパーソンが約半数に上ります。このことから、顧客体験の価値向上を図ることが事業成長だけでなく社員のモチベーションアップにも大きく影響すると言えるでしょう。

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    引用:https://press.plaid.co.jp/data/20190218/

    KPI設定で満たすべき「SMART」の法則

    KPIを設定する際に取り入れると良い5つの要素をまとめた「SMART」の法則があります。SMARTの法則は、ジョージ・T・ドラン氏が発表した目標達成の実現可能性を高める目標設定法です。この法則に基づいて目標を設定することで、目標達成までのパフォーマンスを最大限にすることができます。

    Specific:具体的な

    Measurable:計測可能な

    Achievable:達成可能か

    Relevant:目標と関連しているか

    Time-bound:期限を定めているか

    SMARTのそれぞれの意味はこちらの記事で紹介しています

    顧客満足度(CS)を測る指標とは?満足度向上のために企業が知っておくべきこと

    用いられる指標はさまざまですが、むやみにKPIをたてすぎるのではなく、KGIに対して適切な指標を選ぶことが重要です。

    具体的なKPIの活用方法

    オンラインマーケティングにおいて設定したKPIを達成するために、どこを分析し、どのように施策を立てていけば良いのでしょうか。物件情報を取り扱う不動産ポータルサイトを例にみていきましょう。

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    ここでのKGIは「物件の成約」です。それを構成するのは、「サイトのUU」、「問い合わせ数」、「対面商談数」といった定量可能なKPIです。

    今回は、問い合わせ数増加をオンラインマーケティングにおけるゴールとし、このコンバージョンポイントの最大化を目指すこととします。

    参考:コンバージョン率とは?CVRの平均目安や向上につなげる事例

    1.CVまでの流れを整理する

    まずは流入から問い合わせ(CV)に至るページまでの最短経路と、成約までを一旦整理してみます。

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    次にCVや成約までのステップまでに必要なことを逆算して洗い出していきます。

    そうすると、具体的に以下のようなことが導き出されます。

    • 成約に至るための物件案内
    • 物件を案内するためのCVから得られた情報
    • CVのためのフォーム到達と入力完了
    • フォームに到達するための物件詳細の閲覧とそのクリックボタン
    • 物件詳細の閲覧のための(TOP/一覧/特集)の閲覧とそのクリックボタン
    • 一覧の閲覧のために、TOPから検索でたどり着いてもらう
    • 特集の閲覧のために、TOPからの閲覧誘導

    2.ステップごとのデータ集積

    ここからは集客とリテンション(顧客維持)も考えていきます。Googleアナリティクスなどアクセス分析ツールを用いることで、CVに至るプロセスを複数のセグメントに分類することができます。

    いくつかのプロセスを見出したら、セグメントごとに「CVの前段階で離脱したユーザー」と「CVしたユーザー」を、それぞれ「サイトへ流入した全ユーザー数」と比較しましょう。この全ユーザーの数値を母数として、各ステップに進んだ割合を出していきます。この手順を踏むことで、改善の優先度が高い箇所が明確になります。

    3.仮説の検討

    数値を見える化したら、次はユーザーの視点に立って仮説を立てましょう。どのようなニーズを持っていて、そのニーズはサイトによって満たされたのかどうか、ユーザーの行動にある背景を想像します。

    例えば、あるユーザーが物件詳細ページの下方までスクロールし、かつ5枚以上の写真を表示している場合は、ユーザーは「その物件が検討に値する」と考えている可能性が高いと言えるでしょう。

    また、3件以上の物件詳細ページを閲覧し、かつ1ページあたり10箇所以上、ページ内でクリックしている場合、本腰を入れて物件を探しているケースだと考えることができます。また、物件ページへ直接アクセスし、ページ内で2クリック以上の行動を起こしている時は、他の物件ポータルサイトで、既にこの物件を気に入っており、情報収集で来たと推測されます。

    4.CVのための施策を考える

    仮説を立てたら、ユーザーのニーズを満たし、CVにつながるような施策を検討していきます。

    例えば、物件の詳細ページに至っているユーザーには、このサイトで問い合わせをした時のメリットを表示することで、フォームに記入し問い合わせを行う可能性が高くなります。つまりCV(問い合わせ)に至る割合が高まり、CV数をあげられるということです。

    他にも、詳細ページで一定以上の枚数の写真を見たユーザーにはCVに至るボタンとそのメリットを表示する、選んでいる検索条件数が少ないユーザーには特集ページへの動線を表示する、フォームを入力中に閉じるボタンを押すユーザーがいる場合は電話をかけるボタンも表示する、といったさまざまな改善案を考えられます。

    KPI達成までのポイント

    今回、不動産ポータルサイトの事例を挙げて解説しましたが、業種業態が違ったとしても参考になるポイントがいくつかあります。

    まず、サイトを訪れたユーザーのアクションを「全て」トラッキングし、ステップを進んでいるユーザーと、離脱してしまったユーザーとのアクションの比較を行うこと。

    次に、ステップを進んでいるユーザーの「進む条件」が見えてきたら、CVに結びつくアクションを誘導させる施策を考えます。同時に、ステップを進まないユーザーの条件も見えてくるので、離脱しないような救済施策も検討する必要があります。

    また、この時のKPIには、「次ステップへ進んだか」を置くと、成果を振り返りやすいでしょう。またこの時に、 ページあたりの同時実施施策は1つとし、貢献が分かるようにして回すことも大切です。

    ここでは簡略化して解説しましたが、実際には集客の施策、サイト以外のタッチポイントでの役割や情報の提示方法、サイトにアクセスするユーザーの特性やマーケットの現状といったあらゆる要素を考慮に入れて検討を進める必要があります。

    より効果的なKPI設定を

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    KPIはあくまでもKGIを達成するための途中経過を示す指標です。KPIの数値目標を達成して満足してしまうと、いつの間にかKGIを見失って現状維持につながるかもしれません。常に「KGIに対して現在地は適切であるか」を意識してPDCAを回しながら、効果を発揮しやすいKPIを設定してフル活用しましょう。

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