用語解説

実践的カスタマージャーニーの作り方!次につながるジャーニーとは。

カスタマージャーニーは真の目的を見失ってしまうと、時間をかけて設計したにも関わらず"作って終わり”になってしまいます。そこで本記事ではアクションにつながるカスタマージャーニーマップの作り方についてご紹介します。

カスタマージャーニー設計の魅力やメリットは『顧客の行動と気持ちを整理できる』『顧客体験をきれいに描き、一覧でわかる』『顧客に提供する価値がまとめられる』ということだと思います。

しかしこれらはあくまでも手段。これらの魅力にとらわれてカスタマージャーニーの目的を見失ってしまうと、時間をかけて作成したにも関わらず"作って終わり”になってしまいます。

本記事ではカスタマージャーニーの目的と実践的カスタマージャーニーの作り方についてご紹介します。カスタマージャーニーを作ろうとしている方や作ったけど上手く活用できていない方は、次のアクションにつながるヒントが見つけられると思うのでぜひ最後まで目を通してみてください。

カスタマージャーニーとは

カスタマージャーニーとは、顧客が製品・サービスの購入に至るまでのプロセスを旅に例えた概念です。またカスタマージャーニーを可視化した図を『カスタマージャーニーマップ』といいます。

カスタマージャーニーの誤解と目的

カスタマージャーニーは、顧客への提供価値(理想)や顧客の気持ちや行動を整理して、顧客体験の一連の流れをきれいに描くことができるので社内外での共通認識の形成がしやすいです。
共通認識の形成を目的にカスタマージャーニーを作成することもあるかもしれませんが「共通認識を得て何をしたかったのか?」つまり、顧客体験をより良くするための改善活動につなげていくことがカスタマージャーニーの本質です。

その上で大切なのは、あるべき姿と現実をしっかり把握して、2つのギャップは何が課題でどういうアクションを作るのか?ということです。

では、どうやって次につながるアクションを作っていくのか?
次の『実践的カスタマージャーニー設計の手順』で解説していきます。

実践的カスタマージャーニー設計の手順

手順をお伝えする前に、アクションにつながるカスタマージャーニーマップをご紹介します。

カスタマージャーニーマップ


※架空のECサイトでサンプル作成しております

一般的なフォーマットとの大きな違いは、顧客体験を整理するだけでなく、アクション(施策案)まで考えるところです。このアクションパートがあることによって何をどう改善すればいいのか具体的になっていきます。

それでは本題です。

実践的カスタマージャーニーは以下の6つのステップで設計していきます。
今回はアクションをにつなげる部分に焦点をあてて、行動を整理する(HOW)〜アクションを考える(IDEA)について解説しますが、前段の部分が気になる方は『KARTEを活用したユーザーリサーチ手法』をご参考ください。

  1. KNOW:人と行動を理解する
  2. WHO:ペルソナを立てる
  3. HOW:行動を整理する
  4. WHY:感情を整理する
  5. IDEA:アクションを考える
  6. DO:アクションを実行する

行動を整理する(HOW)〜アクションを考える(IDEA)について1つずつ解説していきます。

行動を整理する(HOW)

まずは実際のユーザーの行動を順に埋めていきます。

KARTEなどの行動データが可視化できるツールやユーザーインタビューで把握した情報をベースに代表的なユーザーの行動をまとめていきましょう。
行動を整理するときのポイントは、実行動ベースで考えることです。「ユーザーはこうやって行動するだろう」といった想像ベースだと実際のユーザー行動と乖離が大きかった時に改善のためのアクションがはまらない可能性があるからです。

HOW:行動を整理する

▼point
KARTEは、ユーザーがWeb/App上で「どのような行動をしたのか?」を時系列で確認することができるので、ユーザーの実行動を整理するときに役立ちます!

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感情を整理する(WHY)

次にユーザー行動の裏にあるユーザーの気持ち(=ニーズ)を考えていきます。

ユーザーインタビューでヒアリングできる部分もありますが、ユーザー行動から「ユーザーはこう思っているのでは?」と解釈して仮説をつくっていくことがアイディアに繋がっています。

WHY:感情を整理する

アクションを考える(IDEA)

最後にアクションを考えていきます。

このときのポイントは2つあります。1つ目は顧客体験の理想と現実のギャップから課題を捉えること、2つ目は施策の実行方法まで考えることです。

それぞれについて解説します。

顧客体験の理想と現実のギャップから課題を捉える

これまで整理したユーザーのリアルな行動や気持ちから『現実の体験』、企業側が本当に届けたいと思っている体験、つまり『理想の体験』を整理します。
そして理想と現実の間には「どんな課題があるのか?」仮説を立てて、現在足りていない打ち手を考えていきます。

IDEA:アクションを考える

施策の実行方法まで考える

ここでありがちなのが、施策のアイディアを考えて実装まで至らないことです。

なぜこのようなことが起こるかというと“いつ””誰に”対して"どのように”届けるのかといった具体的なHOWが描けていないからです。
したがって、アイディアを考えるときには施策アイディアだけでなく実装アイディアまで落として考えていくことがポイントです。

まとめ

本記事では実践的カスタマージャーニー設計の作り方についてご紹介しました。

繰り返しになりますが、カスタマージャーニーは作ることがゴールではなく、カスタマージャーニーの作成によって出てきたアイディアによって顧客体験を改善することにあります。

KARTEは、カスタマージャーニー設計における実行動の把握に役立つだけでなく、そこで見つけた仮説をベースにアクションを打つことまで一気通貫でできるので、カスタマージャーニーで見つけたヒントを次に活かしやすいです。
カスタマージャーニーを設計したけど使いこなせていない、これから設計するけど改善までつなげられるか心配な方はご相談ください。

また、カスタマージャーニーを設計する際のあるある質問(※)やKARTEの機能詳細をもっと知りたい方は『実践的カスタマージャーニーの使い方』をDLしてご確認ください。
※あるある質問の一例
・カスタマージャーニーは何パターン作ればいいの?
・顧客体験の理想と現実からどうやって打ち手を考えるの?
・施策アイディアはどうやって考えるの?

実践的カスタマージャーニーマップを活用して理想の顧客体験の実現していきましょう。

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