KARTE Liveで顧客を知り、適切なご案内を。ストレスフリーな体験を目指す、SBI証券カスタマーセンターの取り組み

ネット証券の口座開設数No.1を誇る株式会社SBI証券。KARTE導入時の課題や実施した施策、成果などについてお話いただきました。

ネット証券の口座開設数No.1を誇る株式会社SBI証券。創業当初から「顧客中心主義」を掲げ、幅広い金融サービスを提供しています。

同社のカスタマーサービス部では2018年に「KARTE」を導入。2020年からは、顧客のサイト内での行動を動画で確認できる「KARTE Live」も活用し、更なるカスタマーサポートの体験向上に取り組まれています。

今回は、カスタマーサービス部 デジタルコミュニケーション課長の飯島様に、導入時の課題や実施した施策、成果などについてお話いただきました。

お客様の困りごとをより正しく知り、合わせるために

はじめに、カスタマーサービス部の業務や体制について教えて下さい。

SBI証券のカスタマーサービス部では、弊社の提供するサービスにまつわる問い合わせに対応しています。主に電話やメール、有人チャットでの対応ですね。最近では、お客様の自己解決をサポートするために、お客様サイト内にQ&Aやチャットボットなどを実装する取り組みも行っています。

部内は管理者を含めて総勢300名程度で構成されています。そのうち10人ほどがKARTEを使ったお客様サイトの改善などに携わっています。

カスタマーサービス部にKARTEを導入した目的や課題はどのようなものだったのでしょうか?

電話のお問い合わせですと、どうしても時間帯によって繋がりにくい状態が発生してしまいます。お客様にお待ちいただく代わりに、サイト内でスムーズに困りごとを解決できるようサポートを拡充したい と考え、KARTEを導入しました。

KARTEでは、電話やメールなどでの問合せ内容や、サイト内での行動をもとに、「このページの、この箇所でお客様は困っているかもしれない」と仮説を立て、ポップアップ表示などの施策を行っていました。

2020年からはKARTE Liveも活用されていますが、どのような理由からだったのでしょうか?

お客様の状況や困りごとをより正確に理解したかったから ですね。例えば、ポップアップ施策を行ってアクセス数やクリック数が低かったとき。要因としては「文言や見た目が良くなかった」や「ポップアップを見つけられていない」などが考えられますが、基本的には私たちの方で推測するしかなかったため、問い合わせ内容やKARTEのデータを分析し、施策を企画、実装するまでには一定の日数がかかっていました。

KARTE Liveなら、動画でお客様の操作やマウスの動き、ページの滞在時間を確認できるので、「実際にどこで困っているのか」「本当に施策が有効的なのか」を、分析に工数をかけすぎることなく素早く把握し、迅速に施策に反映できるのではという期待がありました。

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顧客の動きをKARTE Liveで体感し、施策を行う

正確に顧客を知り、迅速に対応するために導入されたのですね。初めてKARTE Liveを使ってみた感想はいかがでしたか?

KARTE導入前までアクセス数などの数値でお客様の動きや、KARTEでもユーザーストーリーではテキストベースでお客様の行動を見ていましたが、実際にマウスが動いているのを見たときは驚きましたね。 また、お客様の個人情報が見えないようにマスキングの設定をすることができるので、安心して利用できるなと感じました。金融機関はお客様の個人情報やパスワードは大変慎重に扱っていますから。

現在はどのようにKARTE Liveを活用されているのでしょうか?

今は、KARTEの施策をはじめ、その他Webサイト上の施策の立案、実施、振り返りにもKARTE Liveを活用しています 。動画でお客様の困りごとを把握し、施策を実施し、動画で操作の様子を見ながら検証する形です。最近では、新規ページの公開やお知らせを掲載するときには、必ずKARTE Liveで反応を確認するように設定しています。

これまで具体的にどのような施策を行われたのか教えてください。

一つはIPOの抽選対象外のお客様へのポップアップ施策です。IPO株の抽選申し込みページにおいて、抽選対象外の方だけに絞って「抽選対象外とは何か」を説明するQ&Aページへの導線をポップアップ表示。どのタイミングならお客様の閲覧を邪魔せずに表示できるのか、KARTE Liveで操作を確かめながら調整しました。

その結果、従前のポップアップでは2%前後だったクリック率が40%になり、リンク先のQ&Aでは90%のお客様が「役に立った」ボタンを押してくれました。
(調査期間:2020年12月、対象ユーザー:調査期間内にIPOの申込をされた来訪ユーザー)

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施策のテスト用バナー

Q&AページでもKARTE Liveを利用されているそうですね。

そうですね。また、最近Q&Aページをリニューアルしたのですが、KARTE Liveでお客様の動きを見ていくと、利用方法に迷われている箇所がいくつかありました。同時に、お客様は操作に迷っているときに、迷っている箇所でマウスの動きが止まりやすいことなども、改めて確認できました。

そこで、入力欄やキーワードにマウスを重ねると、利用方法のガイドが表示されるよう設定しました。設定後、KARTE Liveでお客様の動きを見ていると、ガイドを参考にスムーズに利用されている様子が伺えて、安心しました。

お客様への理解が深まり、施策の精度とスピードが向上

KARTE Liveを活用して複数の施策を行うなかで、どのような変化を実感されていますか?

当初期待していた通り、お客様の実際の動きを見て検証できるので、従来よりも施策の仮説検証がしやすくなり、かかる時間も大幅に削減できました 。特に、お問合せ削減を目的とした施策を実行する場合は、KARTE Liveで完結できるようになっています。

また、サイト内でお客様の動きを実際に見ることができるので、具体的にどこで立ち止まっているかを深く理解できるようになりました。気づけていなかったサイトの改善点も沢山見つかっています。

そうした発見を通して、顧客との向き合い方や意識の変化はありましたか?

問い合わせをいただいていたお客様はもちろんですが、それ以外のお客様がどのようなことに困っているのかまで、視野を広げて施策を考えられるようになりました。

恐らく問い合わせをする時間のないお客様も沢山いらっしゃるはずなので、そうした方の困りごともしっかりすくい上げていきたいです。また、より自信をもって施策を提案できるようになりましたね。 数値にもとづく自分の仮説だけではなく、実際のお客様の動きも踏まえて提案できるので、社内のメンバーからも理解を得やすいです。

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最終的なゴールは「ワンクリックで自己解決できる」体験

では、今後KARTE Liveをどのように活用していきたいですか?

今後は、困っているお客様へのチャットボットでのサポートも充実させていきたいですね。一部でテストを進めているのですが、未表示のときと比べ、問い合わせにいたらず自己解決できたお客様が10倍も増えた事例もあって手応えを感じています。

また、ページにチュートリアルを表示する機能も活用していきたいです。ポップアップやチャットボットから、沢山情報の載ったページに遷移しても、どこを見れば良いかわからないお客様が多くいらっしゃいますから。「どこにどの情報があるのか」までサポートしていきたいです。

あとは部署外のメンバーにも活用を広げていけたらと思っています。お客様がサイトでどのような動きをしているのかを理解することは、商品開発や事務手続きなどでも重要だと思うからです。

どのように他部署に対して、活用を勧められているんですか?

部署外のメンバーに「お客様の操作を実際の動画で確認できるよ」と言うだけで、皆驚いて、興味を持ってくれますね(笑)あとはコールセンターにどういうお問い合わせがあったのかを他部署に共有するときなど、実際に画面を見てもらうこともあります。

最後に、カスタマサービスチームとして、これから目指していきたい体験を教えてください。

究極的にはワンクリックだけで、あるいは一切クリックをせず、お客様が困りごとを解決できるようにしたいです。ポップアップやチャットボットを使って、現状ですとお客様が何かをクリックしたり、入力したりと、何かしらの手間はかかってしまいます。それすら必要なく、お客様がストレスなく利用できるサービスを目指していきたいと考えています。

ありがとうございました!

記事内でご紹介した施策事例の詳細はこちらから
KARTE Liveを使ってポップアップを表示するタイミングを調節。お客様の満足度が向上し、クリック率もアップ|KARTE Live

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