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顧客との関係づくりが鍵。TimeTreeとベイクルーズの顧客を“知り、合わせる” アプリグロース戦略

顧客との関係づくりが鍵。TimeTreeとベイクルーズの顧客を“知り、合わせる” アプリグロース戦略

30th Oct, 2020

吉本安寿

吉本安寿

よしもと・やすとし

TimeTree Growth & Business Platform

TimeTreeでは、アプリの新機能や改善のプロダクトマネージャーと同時に、テレビCMやデジタル広告などのマーケティングを担当。昨年頃から主に、TimeTreeの広告プラットフォームとDeveloper Platformのプラットフォーム事業をメインにプロダクト作りを行なっている。
目黒希望

目黒希望

めぐろ・のぞみ

ベイクルーズ EC統括 Digital Marketing Div. UI/UX Sec.

現在、株式会社ベイクルーズ にて、自社EC BAYCREW'S STOREのApp・WEB等オンライン領域のUIUXを中心に担当。直近ではリアル店舗も含めたデータ活用やUIUX設計にも参画。

市場にアプリが溢れている時代、アプリをグロースさせるためには、代替できない体験を顧客に提供することが大切です。グロースを担うマーケターは、ダウンロード数や売り上げだけでなく、顧客のニーズや感情と向き合い、それらに沿った体験を届けていく必要があります。

2020年8月7日、AppsFlyer Japan株式会社と株式会社プレイドが共催したセミナー「ベイクルーズ、TimeTreeご登壇!注目アプリのグロースハック」では、株式会社TimeTreeのGrowth & Business Platformの吉本 安寿氏と株式会社ベイクルーズ EC統括Digital Marketing Div. UI/UX Secの目黒 希望氏が登壇。顧客に優れた体験を届け、アプリ事業を伸ばしてきた二人が、グロース戦略や外部ツールの活用方法について共有しました。

既存顧客との継続的な関係づくりでグロースを実現

最初にアプリのグロース方法について発表した登壇者は、TimeTreeでプロダクトマネージャー兼マーケターを務める吉本氏です。

TimeTreeはユーザー同士で予定を共有できるカレンダーアプリ。2015年4月のローンチ以来、ユーザー数は右肩上がりで成長を続け、今では2400万人を突破しました。直近3年間はWAUとMAUともに70%以上を維持しています。2019年11月にはテレビCMを全国放映するなど、成長が加速しています。

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吉本氏はTimeTreeのアプリのグロースの鍵は、ローンチから積み重ねてきたリテンション向上への取り組みだと語ります。

顧客へのインタビューやアプリ内の行動から、リテンションの高い顧客がどのチャネルを経由したのか、どの機能を利用しているのかを分析。その結果をもとに、「TimeTreeを必要としている顧客」に向けてFacebook広告や記事広告を出稿していきました。

そのためにTimeTreeで活用してきたのが、広告効果測定ツール「AppsFlyer」です。AppsFlyerでは、Facebook広告やGoogle広告におけるキャンペーン毎のインストール数やリテンションレートを分析。どのチャネルで、誰に、どのようなクリエイティブの広告を配信すべきかを最適化できます。テレビCMの効果測定もAppsFlyerで行なっています。

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広告などを介して出会った顧客と良好な関係を築くため、TimeTreeはカスタマーサポートに注力してきました。

吉本氏「カスタマーサポートでは、ユーザーの期待を超えるよう一人ひとりに合わせた対応を意識してきました。

例えば、問い合わせにおいては回答用のテンプレートを使わず、顧客に合わせた文体で返信しています。堅めの言葉遣いの方には堅めの文体で、カジュアルな言葉遣いの方には適度に絵文字を交えてカジュアルな文体といった形です。SNSやアプリストアに書き込まれるレビューにも同じように対応してきました。

その結果『サポートが丁寧』といったクチコミがSNSで広がり、アプリストアでも評価の高いレビューが集まるようになりました。その効果もあってか、半年後にApp Storeでベスト新着Appに選ばれ、顧客数が伸びていきました」

ローンチ直後はアプリの新規顧客を増やすことに注力する企業が多い一方、TimeTreeはユーザーインタビューやユーザー行動のログを分析するなど、当初から既存顧客との関係づくりに注力してきました。だからこそ、後にテレビCMで新規顧客が増えても高いリテンション率を実現できているのです。

吉本氏「代表取締役の深川を筆頭に、TimeTreeでは頻繁にユーザーに話を聞きにいきます。どういうタイミングで、どのように使っているのか、どのようなことで困っているのかを聞いていくと、私たちが知らなかったニーズや改善点が見えてきます。

コロナ禍以前は、3ヶ月に一度、ユーザーを招いて、交流する機会も設けていました。エンジニアの仕事を紹介するコーナーでは、その場で挙がった不具合報告を即修正したこともあります。

また、Twitterの声も常にチェックしていて、ユーザーのつぶやきから新たな使い方を教えていただくことも多いですね。今後どれだけユーザーが増えたとしても、一人ひとりの声に耳を傾ける姿勢は、大切にし続けていきたいです」

参考記事:リテンションレートとは?ユーザーを深く理解するために欠かせない指標

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EC売上を牽引する自社アプリを育てるために

続いて登壇したのは、ベイクルーズでECサイトやアプリのUI、UX改善を担う目黒希望氏です。

ベイクルーズはジャーナルスタンダードを含む19以上のアパレルブランドを展開。EC全体での売上は5年で8倍に成長、2020年8月期のEC売上高は500億を突破しました。

また、EC事業を展開するアパレル企業のなかには、プラットフォーム依存に悩む企業が多いなか、ベイクルーズのEC売上のうち約78%を自社ECが占めています。

EC事業の成長に向け、特に注力してきたのが自社アプリ「BAYCREW'S STORE」です。現在オンラインで商品を購入した顧客のうち、アプリを利用した顧客の割合が20%に達するなど「競合他社に比べてもアプリの利用率は高い」と目黒氏は語ります。

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目黒氏は、ベイクルーズが順調にアプリをグロースできた要因として「素早く改善を回す、やってみないとうまくいくかわからない新しいことに積極的に投資するカルチャー」を挙げました。

目黒氏「グロースのためには、『顧客が求めているものは何か』や『必要としているものは何か』への理解を深め、体験価値を高め続けることが重要だと考えています。

そのために、ベイクルーズでは、あらゆるブランドのEC事業を担う、横断型の組織として、EC統括が設置されています。EC事業の戦略策定から、ECサイトやアプリの改善アクションまで、EC統括内で完結します。

各ブランドの事業部に所属するメンバーも横断でEC統括に所属しているのでブランド側との調整やFBも迅速に行うことができ、施策の改善サイクルを素早く回しやすくなりました。新しいチャレンジを歓迎するカルチャーもあり、一人ひとりのメンバーが、どんどん新しい施策を試せる環境です」

また、EC統括では外部ツールを積極的に活用して施策を行ってきました。広告の効果測定にはAppsFlyerを活用。顧客のインストール経路やアプリ内の行動を踏まえ、広告のチャネルごとに顧客のニーズに合わせたクリエイティブを表示するなど、最適化を行なっています。

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KARTE for Appで顧客が“使い続けたくなる”体験を創る

顧客を知り「体験価値を高め続ける」ために、素早く改善を回すカルチャーを重視してきたベイクルーズ。外部ツールのなかでも、そのために積極的に活用してきたのがKARTE for Appです。

KARTE for Appでは、エンジニアの力を借りずとも、アプリでの顧客行動をリアルタイムに解析し、プッシュ通知やポップアップなどで、最適なコミュニケーションを行うことができます。

EC統括ではKARTE for Appを活用し、アプリでの体験向上を目的とした施策のトライアンドエラーを重ねています。

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具体的に、KARTE for Appを活用してどのような施策を行ってきたのか、目黒氏が紹介します。

目黒氏「アプリを利用し始めたばかりの顧客には、便利な機能を紹介するスタンプラリー施策を行いました。顧客が特定の機能を利用すると、1ヶ月に1個のスタンプを獲得でき、3個貯まるとクーポンを受け取れる仕組みです。

顧客が積極的に使いたくなるようなインセンティブを用意したおかげもあり、リテンション率は実施前と比べて20%伸長しました。インストール数が増えるとリテンション率が下がる傾向がありましたが、インストール数を伸ばしつつ、リテンション率もあげることができました。

また、顧客が商品を購入しようと意欲が高まったタイミングで、お得なクーポンを届ける施策も行いました。ページ閲覧など一定の行動条件を満たした顧客に絞って、くじ引きのようなポップアップを表示しています。実施前と比べて購買CVRが35%伸長、メールでターゲット配布するクーポン施策と比較してクーポン利用率はおよそ10倍と、多くの顧客にお買い物を楽しんでいただけたと思っています」

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アプリのグロースにも顧客を「知り、合わせる」が重要

顧客理解を深めて良好な関係を築いてきたTime Tree、素早くPDCAを回し一人ひとりに合わせた体験を届けてきたベイクルーズ。両社とも数値を追うだけではなく、顧客と丁寧に向き合っている点が共通していました。アプリのグロースにおいても企業目線ではなく顧客目線に立った取り組みが欠かせないと言えるでしょう。

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