AIOへの取り組みと広告運用の質の追求でAI時代に難度を増すWebマーケティングに最適解を届ける
生成AIの普及で情報検索のあり方が激変し、AIにメンションされない企業のサイト流入が激減。この課題に対抗すべく「AIO(AI最適化)対策」と「広告最適化」を展開するプレイドのキーパーソンに、生活者の変化を捉えた最新マーケティング戦略を取材しました。

生成AIの爆発的な普及により、インターネットを使う生活者の情報検索のあり方が大きく変容しつつある。人々は知りたいことをキーワードで探すのではなく、生成AIに直接尋ねるようになった。これにより、生成AIの回答内でメンション(引用)されない製品・サービスは、Webサイトへの流入数が大きく減り始めている。この変化に対抗するソリューションを、AIO(AI Optimization)対策と広告の最適化という2つのアプローチで提案・提供しているのがプレイドだ。両ソリューションを担うキーパーソンに話を聞いた。
AIO対策の間違いを正す
「検索における生成AI活用の一般化によって自然検索やリスティング広告の流入数が大幅に減り、企業のWebマーケティングに負のインパクトがもたらされています。グロース支援領域において、この現状への対抗手段の提案に注力しています」こう語るのは、プレイドのPLAID ALPHAでData AI領域をリードする千菅 一真氏だ。
PLAID ALPHAは2023年発足のサービスで、企業の顧客体験(CX)変革を戦略策定から実行まで一気通貫で支援する。その一環として同社が力を注いでいるのが、AIO対策のコンサルティングサービスである。
一般的なAIO対策は、次のようなステップを踏む。
①生成AIに製品・ブランドを言及させる施策を網羅的に洗い出し「全件修正リスト」を作成する。
②社内の開発チームや外部の制作会社に実装を依頼する。
③流入数で施策を評価して次の打ち手を決める。
千菅氏は、このAIO対策の進め方には3つの問題があると指摘する。
第一は「ターゲット(目的・ゴール)の不明瞭さ」だ。自社のブランド・製品について、どの場面でどう引用されたいかを明確にしなければ、対策の優先順位を付けられない。
第二は「施策のPDCAの停滞」だ。優先順位が不明瞭なまま、網羅的な対策の実装を社内の開発チーム、あるいは外部の制作会社に依頼するなど、開発リソースへの負担が大きくなり、実装や更新のペースが落ちて、PDCAを高速で回すことが難しくなる。
第三は「評価指標と次の打ち手の特定が困難になる」点だ。AIO対策は単なる『流入数』の増減だけでは成果を判断できないため、あらかじめ追うべき指標(引用度や推奨度など)を定義しておかなければ、効果検証が機能せず、次の一手も決められなくなってしまう。
「大切なのは、AIO対策の目的や取りたいスタンスを明確にしたうえで、現状を分析・可視化することです。そうしないまま進めると、スタンプラリーのように施策をこなすだけの状況に陥ります。結果として実装コストばかりが膨らみ、対策に着手しづらくなるうえ、着手できても成果にはつながりにくくなります」(千菅氏)
目的から逆算するAIO対策の3ステップ
PLAID ALPHAのAIOソリューションは、「Googleアナリティクスやサーチコンソールから得られるデータ資産」「生成AIの言及状況を可視化する専用ツール」、そしてWebサイトのコンテンツをノーコードで編集・A/Bテスト・パーソナライズできる製品「KARTE Blocks」などを活用し、「①対策プロンプトの決定」→「②現状分析」→「③打ち手の設計」の順に進める。
対策プロンプトとは、その回答や検索結果の上位に自社の製品・ブランドが含まれない場合、事業機会の大きな損失につながるものを指す。決定作業は、自社製品・ブランドの強みや顧客の選定理由に基づいて進める。例えば「価格の安さ」が強みの家具メーカーなら「安い」「お得」がプロンプトの要(かなめ)となり、強みでない「高級感」の優先度は下がる。こうした判断と商材軸を掛け合わせ、データ資産を使いながら対策プロンプトを決定する。
現状分析では、策定したプロンプトがAI Overviewsや「ChatGPT」「Gemini」でどの程度/どのように言及されているのか調査する。この作業では、人間がツールで言及の有無を確認するのではなく、出力結果をAIに評価させることで、言及・誘導URLの引用有無・掲載順位・言及のされ方をスコア化するのである。
打ち手の設計では、課題を①~④に整理する(図1)。製品・サービスを正しく訴求するWebページがあるのに生成AIに言及されていない象限を最優先とする。既存のコンテンツ資産を活用でき、成果につなげやすいためだ。まずは優先度の高い施策を実装するために3~4カ月伴走する。

図1:PLAID ALPHAが推奨するAIO対策の遂行順序
「AIO対策で見落とされがちなのが施策の遂行順序です。該当ページがない象限(②④)を優先すると、ページ作成から始めなければならず、相応の時間を要します。しかも、生成AIにWebページを正しく読ませるノウハウがなければ、『ページはあるが言及されない』象限(③)へ動くだけに終わる可能性があります。したがって、まず既存ページが言及される状態(①)を確立し、その後新規ページの制作に進むのが確実な方法です」(千菅氏)
広告運用のターゲットを「量」から「質」へ
プレイドが提供するもう1つの打ち手が広告(デジタル広告)の最適化だ。生成AI活用の一般化により、企業のWebサイトへの広告経由の流入・CV(コンバージョン)が減少し始めている。この減少を食い止めようと認知系広告に力を入れる企業は少なくないが、流入の量を追求する広告施策には落とし穴があると、プレイドのAD Experience Growth Teamの石井 晃樹氏は指摘する。
「ある会社が流入対策としてリスティング広告の配信を強化すれば、競合も同じように強化します。結果として過当競争に陥り、オークション単価が上がり、広告予算を積み増し続けなければならない消耗戦になります。そこで、広告の目的を『量』から『質』へ転換することが必要になります」
予算3割減でもCVを1割増。データ駆動で広告運用を変える
このデータ駆動の広告運用を支える中核は、CXプラットフォーム「KARTE」に蓄積された1st Party Dataと広告最適化プロダクト「KARTE Signals」だ。そして、AIデータ基盤が顧客行動の文脈を自動で構造化・蓄積することで、LTV(顧客生涯価値)の高い顧客層の予測・ラベリングを可能にし、ターゲットの解像度を向上させる。この詳細な行動データを媒体側にフィードバックすることで媒体の機械学習精度が上がり、入札やターゲティング、広告表示の最適化が進む仕組みとなっている。
このように、データを駆使して広告運用の質を追求すれば、広告のROIを中長期的に高めていける。とはいえ、企業にとって量の追求をすぐさま止めるのは難しい。そこでプレイドは、量を確保する予算を絞りながら一定量の流入を保ち、そのうえでターゲットの質と流入後の体験最適化を通じてCV数を増やすプランを提案・実行支援し、実績を上げている。例えば、このプランを取り入れたある企業は、広告予算を約3割削減しながらCV数を約1割増やすことに成功したという。
「成功のポイントはWebサイトに呼び込んだ後の接客にあり、来訪者のCV率はコミュニケーションの質によって大きく上下します」と石井氏は語り、こう続ける。
「プレイドは、KARTEを中心としたツール群と、プロフェッショナルによる人的支援により、AIO対策から広告運用の最適化、流入後の接客強化までを一貫して伴走します。生成AI活用の一般化で流入数を増やす難度が高まっているからこそ、データ活用で広告ターゲットの質を高め、流入後のユーザー体験を良質化し、自社のブランド・製品のファンを増やしたりすることで、顧客のLTVを高めることが重要です。その取り組みすべてを支援し、成果につなげられるのが当社です。AI時代のWebマーケティングにお悩みの方は、ぜひご相談ください」
株式会社プレイド
https://alpha.plaid.co.jp/contact/

- 千菅 一真氏
- 株式会社プレイド PLAID ALPHA Solution Delivery Team / Data AI Unit / Unit Manager

- 石井 晃樹氏
- 株式会社プレイド PLAID ALPHA Ad Account Lead