顧客の状況に合わせたスムーズなサービス利用をサポート。カスタマーサポートでのKARTE活用事例9選
カスタマーサポートでは一般的に電話での対応が多いですが、電話で「長い時間待たされる」や「単一的な対応をされてしまう」といった体験をすると、ネガティブな印象が残ってしまいます。問合せをしないで済むように疑問をスムーズに解消する、問合せに至る場合でもそこまでのプロセスをよくするために、KARTEを用いて改善した事例を9つご紹介します。
カスタマーサポートでは一般的に電話での対応が多く、サポートのコストがかかってしまう課題を持たれている方も多いかと思います。また、顧客も電話でのサポートを常に望んではいるわけではありません。
電話で「長い時間待たされる」や「単一的な対応をされてしまう」といった体験をすると、ネガティブな印象が残ってしまいます。トランスコスモス社の調査によると、「オペレーターとのやり取り自体」の満足度は78%と高いものの、問合せまでのプロセス全体での「総合満足度」は57%となっており、プロセス自体には多くの課題があることが考えられます。
引用:トランスコスモス社の「消費者と企業のコミュニケーション実態調査2020」
電話問合せに至るまでのプロセスを考えると、顧客はWebサイトで何かしらの情報を探して、それでもわからなかった場合に問合せに至ります。そもそも問合せをすることは手間がかかるため、問合せをせずに済むことの方が体験として良いと考えられます。
「問合せまでのプロセス全体」に関する体験を改善するためには、問合せをしないで済むように疑問をスムーズに解消する、問合せに至る場合でもそこまでのプロセスをよくすることが重要になります。今回はKARTEを用いて改善した事例を9つご紹介します。
SBI証券様
特定のエラーが表示された方のみに、操作方法をチュートリアルで案内
- 課題
- 顧客の注文株数が売買単位に満たないために、注文ができずにつまずく顧客が多くコールセンターの問合せ数の増加の要因になっていた
- 施策
- 「売買単位が誤っております。株数をご確認ください。」の表示を、KARTEでリアルタイムに検知。エラーが表示された方のみに、単元未満株の注文操作方法を直感的にわかりやすいチュートリアルで表示
- 結果
- 問合せをせずにスムーズに注文ができるお客様が増え、該当の問合せを約40%削減
カスタマーサービスセンターのお問合せ状況から売買単位に満たない注文に関する問合せが多いことを把握。KARTEを使って、必要な方にだけ案内することで、該当しない方にとっては邪魔な情報にならずに済み、問合せ数も大幅に削減できました。また、チュートリアルは電話でのサポートよりも具体的でわかりやすいと考えているため、他の場面でも活用していきたいと考えています。
<結果詳細>
調査期間:2021年1月、調査者:SBI証券、対象者:「売買単位が誤っております。株数をご確認ください。」が表示されたユーザー
詳しくはこちらKARTE Liveで顧客を知り、適切なご案内を。ストレスフリーな体験を目指す、SBI証券カスタマーセンターの取り組み
ログインエラーが表示されたお客様に、パスワードに関するFAQをまとめたポップアップを表示
- 課題
- ログインでつまずく顧客が多く、問い合わせも多くいただいていた
- 施策
- ログインエラーが表示されたお客様をリアルタイムに検知し、パスワードに関するFAQをまとめたポップアップを配信
- 結果
- 問合せをせずに解決できるお客様が増え、問合せコスト削減に貢献
<結果詳細>
クリック率:2.98%、調査期間:2021年5〜6月、調査者:SBI証券、対象者:ログインエラーが表示された後で該当接客をクリックしたユーザーの数(セッション数)
ライフネット生命保険様
コンタクトセンターの混雑時間帯のみ、FAQへの送客を強化
- 課題
- コンタクトセンターが混雑し、時間帯によっては顧客を待たせてしまっていた
- 施策
- 電話が混雑する時間帯に混み合っていることを問合せページで表示、「よくあるご質問」の検索窓を埋め込み、FAQページの活用を促した
- 結果
- マイページでの各種手続き方法を、ユーザーにWebサイト上で伝えることができた。結果として、マイページ利用に関する、コンタクトセンターへの問い合わせ数が減少した。
<結果詳細>
問い合わせ削減率(対非表示グループ):PC5% スマホ10%、調査期間:2021年6月~8月30日、調査者:ライフネット生命保険、対象者:マイページ内お問い合わせページ来訪ユーザー
給付金ご請求ページに来訪したお客様をマイページでの手続きに誘導
- 課題
- コンタクトセンターのデータを見ると、給付金のご請求手続きに関する問合せが多かった
- 施策
- 給付金の請求に関するページに来訪したお客様に、電話が混み合っている旨と、マイページでの手続きに誘導するポップアップを表示
- 結果
- 該当のページに来訪したお客様のうち、PCでは32%、スマホでは43%がポップアップからマイページにログインした
お電話での問合せの場合、受付時間に制約があるため、時間的な制約がなくスピーディに完了するマイページをよりご利用いたただきたいと考えていました。もともと該当のページにはコンタクトセンターへの問合せに関する記載しかありませんでしたが、KARTEを使うことでサイトの修正をせずにポップアップでマイページでの手続き方法をご案内することができました。
<結果詳細>
調査期間:2021年6月~8月30日、調査者:ライフネット生命保険、調査対象者:保険金・給付金のご請求ページ来訪ユーザー
ソニーネットワークコミュニケーションズ様
特定のページを閲覧したお客様にマイページで手続きできることを動画で訴求
- 課題
- マイページでのログインをせずに、不明点がある際は電話でお問合せしてくるお客さまが多かった
- 施策
- So-net会員かつ主要なFAQを閲覧した方にだけ、マイページで解決できることを1分でまとめた動画を表示
- 結果
- 動画という形式にしたためか、クリック率は通常より高い数値となり、マイページでできることを多くのお客様に伝えることができ、ログイン率が向上した
マイページで自己解決できるはずのお問い合わせが多い中で、KARTE Liveで電話に至るお客様の動きを観察し理由や課題を分析したところ、事前に問合せに関するFAQを閲覧しているお客様が多かったため、該当のページで動画を表示することにしました。
決済方法の未登録ユーザーのみに案内を表示し、決済方法の登録を促進
- 課題
- 決済登録に関する問合せを多くいただいていた。また料金請求時に決済情報が登録されていないお客様とのコミュニケーションに工数がかかっていた
- 施策
- 決済方法を未登録のお客様に対してのみ、登録していないことのお知らせと登録方法、関連のFAQに誘導するポップアップを表示
- 結果
- 対象となった5分の1のお客様が登録画面を閲覧し、登録を促進することができた
コンタクトセンターのデータから料金引き落とし関連のお問合せが多いことを把握していました。顧客の決済方法登録の有無をKARTEに紐付けていたため、決済方法が未登録のお客様だけに案内をすることができました。
<結果詳細>
調査期間:7/1〜8/26、調査者:プレイド、調査対象者:決済方法が未登録のユーザー
アンケートでサイトの課題をヒアリングし、回答を改善に活かすことができた
- 課題
- 多くのお客様が顧客サポート用のマイページにアクセスしているが、使い勝手や課題を把握できていなかった。マイページのリニューアルを検討していたため、お客様の声を聞きたかった
- 施策
- マイページのトップに「サービスを利用する上での困りごと」「困った時に取る行動」「マイページの使い勝手や課題」などをヒアリングするアンケートを表示
- 結果
- 約1週間で3,000件以上のアンケートの回答を集めることができた。顧客にとって使いやすいマイページにリニューアルを実施。またアンケートの回答内容の価値が大きかったため、定期的にアンケートを実施し、PDCAをまわす仕組みを構築した
<結果詳細>
調査期間:2020年7月15日〜20日、調査者:ソニーネットワークコミュニケーションズ、対象者:So-netマイページにログインしたユーザー
AIチャットボットPKSHA Chatbotと連携。適切なタイミング表示し、架電数を17%削減
- 課題
- サポートサイト内でFAQを充実させたり、AIチャットボットを設置したりしたものの、なかなかお客様からの問合せ数が減らなかった。問合せに至ったお客様の行動をKARTE Liveで見てみると、FAQを見ることなく一目散に電話するユーザーが多いことがわかった
- 施策
- 滞在時間40秒以下でオペレーターへの問合せをクリックした場合、「サイトをあまり見ずにお問合せしている」と判断。そのタイミングでお客様に対して、AIチャットボット「PKSHA Chatbot」を表示した
- 結果
- PKSHA Chatbotのアイコンを常設しているケースに比べ、タイミング良く表示することで、架電数を17%削減
<結果詳細>
調査期間:2020年7月1日〜7月31日、調査者:プレイド、調査対象者:滞在時間40秒以下でオペレーターへの問合せをクリックしたユーザー
詳しくはこちらAIチャットボットPKSHA Chatbotと連携。適切なタイミングでの訴求により架電数を17%削減
アーバンリサーチ様
注文手続き時に多く発生する質問を先回りしてご案内
- 課題
- FAQで自己解決可能な注文手続きに関する問合せが多かった。また、注文手続きでつまずいたものの問合せにも至らず、離脱するサイレントカスタマーが多かった
- 施策
- 購買直前のカートページで、注文手続きに関するFAQ(送料・支払い・配送・返品・キャンセル)とチャットのポップアップを表示した
- 結果
- ウェブサイトおよびアプリにおいて、FAQもしくはチャットを利用したお客様のうち20〜30%が購買につながり、また該当のお問合せを削減できた
<結果詳細>
調査期間:2021年6月29日〜7月29日、調査者:プレイド、調査対象者:カートページに来訪したユーザー
その他のカスタマーサポートでのKARTE活用に関する記事
このようにKARTEではそれぞれの顧客の状況を細かくわかるため、それぞれに合わせたサポートをすることが可能になります。他の記事でもカスタマーサポートでの活用についてご紹介していますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。
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