CX(顧客体験)向上のために、顧客ニーズに最適化する施策を行った3つの事例
優れたCX(顧客体験)を提供するには、顧客のニーズを把握し、サービスを顧客に最適な形で提供していくことが大切です。今回は、顧客体験にとって大切な「最適化」について事例を交えながら紹介していきます。
優れたCX(顧客体験)を提供するには、顧客のニーズを把握し、サービスを顧客に最適な形で提供していくことが大切です。今回は、顧客体験にとって大切な「最適化」について事例を交えながら紹介していきます。
顧客のニーズに最適化した施策を行うための視点
1、顧客との接点を可視化する
自社の商品やサービスが、どこでどのように顧客と接点をもっているか可視化していきましょう。顧客の購買行動が複雑化しているなかで、接点を把握することで、顧客視点に立って自社の商品やサービスを見直すことができます。可視化する際に、カスタマージャーニーを作成すると社内で共有しやすくなります。
参考:カスタマージャーニーとは?効果的なマップ作りのために知っておきたいこと
2、顧客の状態やニーズを把握する
つぎに、自社の商品やサービスをとりまく顧客体験の現状について把握し、顧客が求めているものを洗い出していきます。
具体的には、オン・オフライン、部署をまたいで点在している顧客に関する全てのデータを1つに集約。そして、顧客満足度調査やNPS調査、VOC(顧客の声)、インタビューなどを通じ、定性・定量的に顧客の声を拾い、顧客の状態やニーズを把握していきます。
このように顧客の感情や行動を可視化し、俯瞰することで、目標と現実とのギャップや、顧客体験の向上に役立つ仮説を見つけやすくなります。
参考:
顧客満足度(CS)を測る指標とは?満足度向上のために企業が知っておくべきこと
NPS®(ネットプロモータースコア)とは?顧客ロイヤルティ指標を改善する方法
3、顧客一人ひとりに合わせてサービスを提供する
顧客の状態やニーズを知ることができたら、顧客一人ひとりに合わせるための施策を考え、実施しながら検証を繰り返します。試行錯誤を続けることで、顧客に最適化した施策を行うことができます。
顧客体験向上のために最適化を行った事例
CXプラットフォーム「KARTE」では、どのように顧客に合わせて施策を実施しているか事例をみていきましょう。
サービスの提供価値を最適なタイミングで訴求 | マネーフォワード
お金の見える化アプリ「マネーフォワード ME」などを展開している株式会社マネーフォワード。2019年9月からKARTE for Appを導入しています。
この事例では、ユーザーにとって利便性が向上する内容を、最適なタイミングで訴求することで、結果を出すことに成功しました。
マネーフォワード MEは、クレジットカードや銀行口座と連携することで、お金の管理を自動化してくれるサービスです。連携したほうがユーザーの利点は多いのですが、以前のマネーフォワード MEでは、アプリの初回起動時のチュートリアルの時点で、クレジットカードや銀行口座の連携を行うユーザーは多くありませんでした。
ユーザーの利便性を向上させられるよう、モチベーションが高い初回起動時にサービス連携を促す施策を考えました。連携によって具体的にどのようなメリットがあるかを複数パターンでユーザーに訴求。「給与の入金を通知でお知らせ!」と表示したポップアップが最も効果が高く、ダウンロードから24時間以内のサービス連携率は3.42%向上しました。
参考:KARTE for App導入でアプリ改善スピードを高速化。マネーフォワードが成功&失敗事例から学んだこと
ユーザー視点に立って課題を発見 | Rakuten TV
楽天株式会社が運営する、18万本以上の映画やアニメ、ドラマなどを視聴できる動画配信サービスである「Rakuten TV」。同サービスに、KARTEやKARTE for Appが導入されています。この事例では、ユーザー視点に立って課題を発見。求めるコンテンツにアクセスできるように、施策の最適化に取り組みました。
まず、ユーザー行動を時間軸に沿って可視化するKARTEの「ストーリー機能」を使って、ユーザー視点を体験。その結果、サービス内から観たい動画を見つけにくいという課題を発見しました。
課題を発見したあとは、KARTEのプッシュ通知機能を活用し、特定の番組を視聴しているユーザーにアンケートを実施。その結果をもとに、パーソナライズしたプッシュ通知を配信したところ、通知を受け取ったユーザーのうち26%が視聴を開始し、動画の視聴率が平均で3倍になりました。
参考:マーケティング未経験者がKARTEと向き合った1年間。ユーザーを見つめ、“親切さ”を届ける「Rakuten TV」の思い
顧客が気づいていないメリットを訴求 | Peach Aviation株式会社
2012年に国内初のLCC(Low Cost Carrier)として運航を開始したPeach Aviation株式会社(以下、Peach)。カウンターでのチケット販売を行わないLCCにとって、重要な顧客接点であるWebサイトにおける顧客体験を高めるために「KARTE」を導入しました。
この事例では、どのような顧客にキャンペーンを訴求すれば効果が最大化するか仮説と検証を行っています。
キャンペーン対象の期間や路線を検索したものの航空券を購入していないユーザーに対して、KARTEを使って検索した路線がキャンペーン対象であることを訴求するポップアップを表示。結果、CTRは約19%、CVR(購入率)は134%向上という成果が出ました。
参考:
CXは本当に売上につながるのか。Peach、MonotaROがデータ活用の先に目指したもの|KARTE Friends Meetup Osaka vol.3
「なぜCXが重要なのか」試行錯誤の末に見出したPeachの答えとは
顧客体験を高めるために、顧客のニーズに最適化する
一人ひとりの顧客のニーズや状態に最適化した施策を展開していくためには、継続して改善を重ねることが大切です。CX(顧客体験)を高めるために、顧客を知り、合わせるための試行錯誤を続けていきましょう。