数年単位で続くお客様との関係を、より豊かなものへ。プレミアムウォーターが目指す、データを活用した線の体験設計での顧客との関係

プレミアムウォーター株式会社はKARTEを活用してさまざまな接点の施策を「点」から「線」へと変え、顧客一人ひとりに合わせた体験を提供しています。「水の価値や面白さを知ることで、長くご利用いただきたい」と語る、同社事業本部マーケティング部の臼井瑚々さんに、長期にわたり顧客に寄り添いエンゲージメントを高め続ける取り組みについてお話を伺いました。

売り切り型のビジネスとは異なり、ウォーターサーバーに代表される「ストック型ビジネス」において、契約後の顧客体験は単なる「おまけ」ではありません。それこそが事業の成否、ひいてはLTV(顧客生涯価値)を最大化する本質そのものです。
顧客が日々何を感じ、どこで躓き、どんな瞬間にサービスの価値を実感するのか。長期にわたって顧客のリアルな日常に寄り添い、エンゲージメントを高め続けることが、持続的な成長を実現する鍵となります。
「日々の暮らしを支えるライフラインを目指している」というプレミアムウォーター株式会社は、顧客に天然水のある生活を届けてきました。同社の事業本部マーケティング部は、KARTEを分析・実行・検証のハブとして活用し、さまざまな接点で実施している施策を「点」から「線」へと変え、顧客一人ひとりに合わせた体験を提供しています。
「契約後にお水の価値や面白さを伝えることで、長くご利用いただきたい」と語る同社の事業本部マーケティング部の臼井 瑚々さんにお話を伺いました。

顧客と数年単位での関係を紡ぐために重要な契約後のコミュニケーションを担う

まず、貴社の事業について教えてください。

臼井:私たちの主な事業は、天然水の定期配送、ウォーターサーバーをレンタルまたは販売するサービスの運営です。サービスサイトで「家に井戸を持とう」というフレーズを掲げている通り、厳選された採水地がご自宅にあるような体験を実現したいと考えています。
ご契約への経路は、対面での営業やお引っ越しのタイミングなどに合わせたテレマーケティングなどさまざまです。最近では、5年プランをお選びいただくお客様が多く、SNSやWebサイトを通じてご契約後も長期的にサポートが継続できる体制を構築することが、顧客満足度を維持する上で不可欠となっています。

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マーケティング部のミッションや役割は、どのようなものなのでしょうか。

臼井:マーケティング部はご契約後のコミュニケーションを通じ、お客様にブランドへの愛着を深めていただく役割を担っています。
部のミッションは、お客様一人ひとりと深く向き合うことで、LTV(顧客生涯価値)を最大化することです。そのために、お水を日常的に楽しんでいただくこと、お客様一人ひとりに合った選択肢を広げていくことを目指した施策を実行しています。
部は約10名の体制で、顧客満足度の向上、天然水への理解度アップ、継続率の向上といった各KPIをメンバーごとに分担しています。それぞれの担当者が施策の立案から実行、振り返りまでを自律的に行い、私はそのプロセス全体を横断的に支える役割を担っています。

「点」の施策をつなぎ、お客様の体験を「線」で描く

KARTEを導入いただいてから、どのように活用してきましたか?

臼井:KARTEは2019年から導入していました。ただ、2~3年前まではメール配信ツールとしてしか活用できておらず、担当者の入れ替わりもあってナレッジが蓄積されない状況でもありました。私がマーケティング部に異動してきたのが2024年10月、社内での部の位置づけの変化もあり、KARTEの活用に向き合い始めた頃でした。

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プレミアムウォーター株式会社 事業本部マーケティング部 臼井 瑚々さん

当時は、どのような課題があったのでしょうか。

臼井:施策数が増えるにつれ、コントロールが効かなくなり、コミュニケーションが「点」で途切れてしまう課題を抱えていました。
本来はこれらをつなぎ、お客様の体験を「線」で設計したいと考えていましたが、当時はツールが分散していたため、一人ひとりに合わせたパーソナライズが難しく、効果分析も手作業で行わざるを得ませんでした。また、メッセージのトーン&マナーもバラバラで、ブランドとしての統一感も損なわれていました。

KARTEで顧客の行動を把握し、適切な対応が可能に

改めてKARTEを活用するにあたって、なにから始めたのでしょうか。

臼井:まず、KARTEで何ができるのかを再確認することから始めました。プレイドのカスタマーサクセスの方に解説いただいて、圧倒的なリアルタイム解析やマルチチャネルコミュニケーションなど、KARTEにしかできない部分や活用できていない機能を把握し、設定を見直しました。社内向けの講習会も開いていただいて、部門のメンバーが少しずつ活用できるようになってきました。特にデータの取得、施策の配信、分析を一元管理できる点がよかったですね。
またKARTEを活用して、情報の重要度やライフサイクルに合わせ、重要な連絡(決済不備など)はSMS 、お得な情報やお水に関する豆知識はメール 、アプリプッシュ、LINEといった使い分けにより、ユーザーが迷わず、安心してサービスを継続できる環境を提供できるように取り組みを進めています。

KARTEを使うことで、これまで見えていなかったお客様の動きが見えてきたことはありますか?

臼井:KARTEで顧客ごとのページ遷移履歴を見て、ランダムサンプリングで施策配信後の動きや離脱ポイントを調査しています。この調査を通じて、マイページでクーポンが表示されてから、どこを辿って離脱や購入に至るのかも見えてきました。
他にも役立っているのが、カスタマーセンターにお問い合わせが入ったときの対応です。「プレゼントキャンペーンにちゃんと応募できていますか」といったご質問をいただくことも多いのですが、KARTEでお客様がどこのページを閲覧されていたのかを把握できるので、対応の質が上がってきています。
もともと、KARTEには当社の顧客IDや属性情報が連携されていましたが、この1年ほどで対応履歴などもリアルタイムで連携できるようになりました。お問い合わせ内容や特定のフラグが付いた方に1時間後にメール配信するといったシナリオも実現できています。お客様の状態に応じた細やかな出し分けができるようになったのは大きいですね。

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施策の企画と意思決定は、どのように行っていますか?

臼井:各担当者が、自分のKPIを改善する企画を作って、実行まで回します。そこを私がレビューしてブラッシュアップしていきます。担当者が持っている目標を踏まえて施策を一緒に磨き込んでいくイメージです。
施策の振り返りも担当者自身で行います。KARTEのダッシュボードやCodatum(プレイドの関連会社が開発、提供する次世代BIツール)で数字を見られるようになったので、Codatum導入以前のように配信ログをダウンロードして、他部署に依頼して分析することが減りました。施策の振り返りにかかっていた分析の時間はかなり短縮されましたね。

これまでは難しかった顧客に合わせたコミュニケーションが実現

印象に残っている取り組みがあれば教えてください。

臼井:改めてKARTEにちゃんと取り組もうとなった頃に始めた決済エラー解消のための取り組みです。クレジットカード決済を選択されるお客様は、他決済と比較して継続率が高い傾向にあります。そのため、クレジットカードの決済比率を高めることは、私たちの重要な目標の一つになっています。
以前はメールとアプリ通知のみでしたが、現在はWeb・LINEを加えたマルチチャネルでメッセージを届けられるようになっています。単に送るだけでなく、メッセージを確認したお客様がマイページを訪れた際に「情報変更ボタン」を強調して視覚的にガイドしたり、未解消の方にのみ追加でモーダルを表示したりと、状況に応じたきめ細かなフォローが可能になりました。またこの取り組みは、お客様にとっても配送停止のリスクが減るため、とても重要なものとなりました。
こうした「お客様の行動」に合わせたコミュニケーションに切り替えた結果、施策前の決済エラー解消率は約20%でしたが、現在は50%近くまで劇的に向上しています。

施策の効果が出たときはどのような手応えが得られましたか?

臼井:この施策は1人の担当者が回しているのですが、KARTEでいろいろな施策ができるようになることが楽しかったようで、どんどんアイデアを出して、スピーディに試す楽しさを味わっていました。担当者本人も数字を見ながら、特定の配信からの流入時にはボタンにフォーカス表示をしたり(下記画像参照)、A/Bテストもしています。KARTEはテストもしやすいし、振り返りもしやすいと感じます。メール配信した週には日次でお客様の反応を確認し、実際の切替につながったかどうかは月単位で見ています。

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他に印象に残っている取り組みはありますか?

臼井:KARTEを使うとどこにでもメッセージを挿入できるので、施策の自由度がぐっと上がりました。たとえば、マイページの一番上に、特別なオファーを案内するバナーをActionを活用して出し、動きのあるGIFで、紙吹雪のような見た目にしたんです。最上部にあることも影響していると思いますが、クリック率は10%くらいありました。他のバナーよりも高い水準だったので、場所と言葉と見た目の効果が大きかったと思います。

現場の負担が下がり、メンバーがより創造的に施策に向き合うよう変化

複数のチャネルで顧客とコミュニケーションすることは、運用側の負担にはなりませんでしたか。

臼井:以前はSMS配信を別ツールで管理しており、リスト作成などの手作業に1回3時間ほど費やしていました。ヒューマンエラーのリスクも高く、運用負荷が大きな課題でした。
現在はKARTE Messageへの統合により、配信設定はわずか30分ほどで完了します。工数が大幅に削減されたことで、施策数が増えてもチーム全体の生産性はむしろ向上しました。空いた時間を「次にやりたい企画」の検討に充てられるという、良いサイクルが生まれています。

マーケティング部の取り組みが、ほかの部署や会社全体に広がっていく兆しはありますか?

臼井: KARTEで取得したデータを会社全体へのレポートやフィードバックに反映するようになりました。マイページのログイン率やメール購読率などもレポートに含められるように進めており、マーケティング部で見えてきたお客様の動きを、ほかの部署にも届けていくフェーズに入ってきています。

プレイドからの支援で印象に残ったことはありますか?

臼井:プレイドのエンジニアの方にはとてもお世話になっています。私たちの施策をすべて知っているんじゃないかというくらい、相談するとすぐに答えが返ってくるので、そこで学ばせてもらっています。いま活用している分析基盤であるCodatumの環境を整えてくれたのもプレイドの方で、「これを実現したいんです」というレベルの相談から形にするところまで伴走してもらって、本当に助かっています。

マイページを、暮らしに寄り添う場所へ変えていく

ここまでの取り組みで、「点が線になった」という手応えはありますか?

臼井:まずはご契約から1年間のシナリオを描きながら、短期的なKPIだけでなく、中長期的なお客様の体験まで追いかけられるようになってきました。メンバーも、「やっていてよかった」という感覚を持っています。ただ、まだまだできることはあると考えています。例えば、マイページにログインスタンプやガチャのような楽しい仕掛けを入れてお客様に定期的にサイトに足を運んでいただいたり、メルマガもエンタメ要素を入れたバラエティに富んだものも配信することで、お水を日常的に楽しんでいただいたりすることにつなげていきたいと考えています。

今後、どのような挑戦を考えていますか?

臼井:プレミアムウォーターとしては、災害時に備えたお水の備蓄という観点も含め、ウォーターサーバーを「1家に1台のライフライン」にしていきたいです。安心して、おいしいお水を飲める。その状態を5年、10年と続けていただけるように、より身近にブランドを感じていただけるようにしていきたいと思います。

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